ABeam Consulting (Thailand)「未来を生き抜く “デジタルトランスフォーメーション”」 原 市郎

「未来を生き抜く“デジタルトランスフォーメーション”」

《プロフィール》
マネージングダイレクター
原 市郎
はら・いちろう
■神奈川県平塚市出身。幼少並びに学生時代の大半をロシアで過ごす。
■趣味:アイスホッケー、スカッシュ、仏教と華僑から見るタイの歴史探索、日本酒とラム酒
■休日の過ごし方:ゴルフ・ムエタイ、お寺と中国廟巡り


赴任から4年半が経過しました

2005年にタイへ進出して15年が経過しようとしています。16年に前任者から引き継いだ当初は100人ほどのスタッフでしたが、現在は350人を超え、3倍強の規模に成長しました。弊社の成長のポイントは3段階に分けられます。設立当初から数年は、タイに進出する日系企業の日本本社からの要望を受けての本社で構築したSAPなどのERP基幹システムのタイ国内導入(ロールイン)を支援するサービスが多かったですね。次の成長ドライバーが、タイの日系企業が自ら立ち上げたプロジェクトのサポートです。そして、次がタイ現地企業へのコンサルティングサービスです。

 

例えば、弊社のお客様である「シンハービール」様は、経営のグローバル化を目的とし、経営基盤の再構築実現に向けて、様々な支援をして来ています。弊社の規模拡大の背景には、こうした成長ドライバーを経て、お客様の幅が広がると同時に、サービスラインを広げて、ERPの導入だけでなく、戦略コンサルティング、ビッグデータ分析、CIOアドバイザリ、IT部門そのもの強化支援など、幅広い業務を請け負って来ていることが挙げられます。残念ながら、事業成長に組織が追いつかず、せっかくの依頼を受けきれないほどです。

 

デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性が高まっています

世界はテクロノロジーによって大きく変化しています。あらゆる産業が、テクロノロジーを使って既存製品やサービスに付加価値を付け、業務の効率化を図っているかと思います。これをデジタルライゼーションと言います。ここでのDXとは、「テクノロジーを使って経営や事業のあり方そのものを抜本的に変革する」という意味です。

 

つまり、これまでの成長軸の延長ではなく、まったく別次元の成長軸を構築するのです。部分的なデジタルシフトやIT化であれば、「業務効率」「データを活用した市場拡大」などのゴールはイメージできますが、DXをイメージするのは難しいでしょう。例えば、米国のオンライン映像配信会社である「Netflix」は、元々はDVDレンタル宅配サービスから始まりました。既存のレンタルDVD店から仕事を奪っていったわけですが、途中で自身の既存事業を脅かすオンラインに特化していきました。トップのコミットメントの下、社内の組織やリソースを完全にシフトし、完全に違う会社になることが出来たため、今日の成長があるわけです。

 

これからの時代は、DXに対応出来ないのであれば、生き残れない時代が到来します。そうした危機感から、お客様向けのDXサービスを拡充するとともに、我々自身も変化することを決めました。もう後戻りはできません。

 

具体的にDXとは?

従来のトランスフォーメーション(企業改革)とは待ったく異なります。そこには、事業戦略とIT戦略を統合し、強いリーダーシップと企業カルチャー変革が必要なります。また、まったく新しい分野を推進していく活動は、既存の事業マネジメントと全く違うリソース、そして、まったく違う評価をもって運営する勇気が必要です。そうでなければ、これからの時代を生き抜くことはできません。

 

個別のデジタライゼーションの延長線にDXがあるわけではないのです。「進化論」ではないですが、個人的にも、学生時代はロシアで、そして、これまでもシンガポールや米国などでも、常に変化する仕事と環境を求めてきました。成功体験や過去は関係ありません。変化こそが私の日常なんです。

 

ロシアで、アイスホッケー選手だったと聞きました

残念ながらプロにはなれずにコンサルタントになりましたが、タイでも時間があれば趣味として続けています。実はアイスホッケーは最高のエンターテイメントの一つなんです。観客に直接迫力が伝わるリンクのサイズ感、頻度の高い得点シーン、波状攻撃を楽しめるパワープレーや時には喧嘩・乱闘も目の前で観られますよ。ぜひ、一度リンクに足を運んでみてください。もちろん一緒にプレーする仲間も絶賛募集中です。

 

DXイベントでは、日タイの企業60社以上が参加。関心の高さが伺えた

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