セントラル・グループ

東南アジア最大規模のコングロマリット
CENTRAL前CEO スッティタム・ジラーティワット

《プロフィール》
1947年10月30日生まれ。71年メリーランド大学カレッジパーク本校卒、73年アイオナ大学院で経営学修士(MBA)取得、75年セントラル百貨店営業宣伝部、81年セントラル百貨店副社長、2002年セントラル・グループ執行役員(経営戦略・開発部長)、09年セントラル・グループCEO、13年12月同グループ相談役。現在に至る。


 

国内外問わず、
積極的にM&Aを実施していきます

—反政府デモにより、一時は百貨店前の道路も封鎖されました。
地方店舗も含めた全体の売上としては、それほど影響はありません。ご存知の通り、一部店舗ではデモ隊による交差点(道路)封鎖で客足が鈍り、売上が下がりましたが、現在(封鎖解除後)は、回復傾向にあります。とはいえ、こうした政治対立が首都で長引けば、バンコクに来る観光客が減るため、多少の影響はあるでしょう。

—タイ経済が後退傾向にあるようです
仰るとおり、現在のタイ経済はあまり良い状況とはいえません。これまで弊社グループは、積極的にM&Aや海外展開を進めてきました。経済が低迷しているいまこそ、オペレーションの部分でIT化を図り、人事制度を刷新するなどして会社の根幹を強くしなくてはならないと思っています。
現在、セントラル・グループはセントラル・リテール、セントラル・パッタナー、セントラル・マーケティング、センタラ・ホテル&リゾート、セントラル・レストランの5つの事業会社に分けられます。総売上は、約2000億バーツです。そのうち約7割以上をリテール部門が占めていますが、これも5社のシナジー効果があってこそなんです。

—景気低迷どこ吹く風というわけですね
創業60年を越える弊社グループも、当初は小さな小売店からはじまりました。常に良い商品を並べ、売買経験を重ねることで、ブランド・ロイヤルティを高めてきました。高品質な商品を相応しい値段で販売し、顧客に対しても誠実な行動を取り続けてきました。おかげ様で、1万人以上の個人顧客を抱えるまでに至っています。
優良な顧客がいれば、サプライヤーからの信頼も増し、最高品質の商品を提供してもらえるわけです。そうした経営方針は、小売以外のレストランやホテルといった業種にも通じます。信頼の高まりは、業績の安定につながり、財務体質が強まれば、銀行からの信用も増します。ここ数年間で急激に事業拡大を図れたのもそうした信頼・信用の土台があってこそです。

—国内が盤石になれば、海外投資も積極的に進められます
国内事業が拡大・安定したおかげで、海外からの提携や合弁といったパートナーシップを求める声が増えています。これもひとえに、コーポレート・ガバナンスをきちんと機能させてきたことで得た、信頼の証でしょう。
今後は、これまで築いてきた信頼度の高さを武器に、東南アジア地域、例えば、インドネシア、マレーシア、ベトナム、ミャンマーへ投資を進めていく予定です。国内でも手を抜かず、既存店のリニューアルや、都市部郊外への出店計画もあります。これからは国内と海外の両輪戦略により事業拡大を図っていきます。

海外投資は、M&Aも含みますか?
弊社グループに利益をもたらすのであれば、国内外問わず積極的にM&Aも実施していきます。過去には、2011年にイタリアで150年以上の歴史を誇る老舗百貨店「リナシェンテ」を、13年には、デンマークの首都コペンハーゲンの百貨店「イルム」をそれぞれ買収しました。現在、海外進出は中国を入れて、3ヵ国となります。ヨーロッパ進出を果たしたことで、欧州発ブランド製品のラインナップがグッと高まりました。

 

日本のアパレルブランド進出に期待

—多くの日系外食企業と提携していますね
最近は、「タイの日本食レベルが上がっている」と言われますが、それでも日本本国と比べれば、残念ながら劣ります。だからこそ、弊社グループは日本の外食業界におけるナショナルブランドと提携し、一定レベルの品質を担保することで、最初からアドバンテージを持って開店できるわけです。
2013年12月に1号店を開いた「天丼てんや」や、牛丼の「吉野家」、「大戸屋」といった日本ではお馴染みの人気チェーン店は話題性も高く、タイ人に浸透する時間も短縮できます。
ただし、文化や食習慣の違うタイで開く以上は、ローカルマーケットに合わせた手法を取り入れることが成功の秘訣となります。例えば、日本の「吉野家」では牛丼がメインでしょうが、タイの飲食習慣では牛肉を食べない人がいます。そこで、タイでは豚肉や鶏肉を使った丼を提供しています。今では、これまでタイにはなかった“ファストフードのようなレストラン”として人気を呼んでいますよ。
大戸屋も、現在は弊社グループが直接経営することで新たなステージを迎えました。

—飲食業以外で気になる業界はありますか? 
日本のアパレルメーカーが、タイ市場への進出を狙っていることは知っています。2011年にユニクロが進出を果たしましたが、弊社が狙っているブランドコンセプトとは違います。
ユニクロはとても良いメーカーですが、誰もが着られる普段着をモチーフにしています。紳士服のコナカが展開する「スーツセレクト」もそうですね。
今後、弊社が組みたいのは、個性的な日本初のデザイナーズブランドです。とにかく、いろいろな日本企業とパートナーを組んでいければと考えています。

—今後、さらなる飛躍が期待できますね
前述した通り、国内外でショッピングセンター・百貨店の出店を加速させていきます。
10年以内に国内マーケットシェアを30%まで伸ばし、13年に突破した2000億バーツの売上高も、数年後には20%増を達成したいですね。

 

セントラル・グループ(Central Group of Companies Ltd., )
1947年にティアン・ジラーティワット氏によって創業されたタイを代表する財閥企業。セントラル、ロビンソンといった百貨店やトップスマーケットなどのショッピングセンターを数多く運営するほか、ホテル部門センタラ・ホテル&リゾーツ、外食部門セントラル・レストランズ・グループなど、東南アジア最大規模のコングロマリット。

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