制作会社GTH

〜興行収入10億Bの映画「ピー・マーク」

GTH映画監督 バンチョン・ピサンタナクーン

(愛称:トーン)

《プロフィール》 チュラロンコーン大学コミュニケーション学部卒業。映画制作会社GTHで監督を務める。デビュー作は2004年公開のホラー映画「シャッター」。ラブコメディ「ハロー・ストレンジャー(2010)」は、興行収入1億2,500万バーツのヒット作。最新作「ピー・マーク(2013)」は興行収入10億バーツを記録しタイ史上トップとなる。第4回タイ映画監督協会の発表(2014年4月)では、ベストディレクターに選ばれた。
 

タイで過去最高の興行収入を記録。 特にアジアで反響が大きかった

―「ピー・マーク」は、タイで過去最高の興行収入を記録しました。
たくさんの人に観てもらえて、とてもうれしいです。海外からも良い反応があり、特にアジアで反響が大きかったです。



日本で「ピー・マーク」を上映したことがありましたね。 京都と福岡の国際映画際で上映しました。反応は上々でしたよ。ただ、日本人はあまり笑わないと聞いていましたが、本当にそうだった(笑)。でも、エンディングで泣いている人はいましたね。



何度も映画化されている「メー・ナーク」を題材にしたきっかけは?
実は、主人公ピー・マークの4人の友達がスタートなんです。ホラー映画「4Bia(2008)」、続編「5Bia(2009)」の後、多くのファンから、また彼らを観たいとリクエストがありました。そこで、彼らを生かしたシナリオを考えた結果、タイのお化けもので繋げてみようと「メー・ナーク」を題材に選びました。



「ピー・マーク」はどのくらいの時間をかけて作りましたか?
脚本は1年半くらい。撮影は3ヵ月くらいです。

 
今週のギモン「タイにも怪談があるって本当?」

「ピー・マーク(2013)」。出演マリオ・マウラー、マイ=ダーウィカー・ホーネーほか

   

タイの映画に足りないのは「良い脚本」。 GTHはどんな映画でもとにかく脚本を大事にしています



「ピー・マーク」以外で手がけた作品は?
デビュー作は「シャッター(2004)」というホラーものです。これはハリウッド・リメイク版も出ました。あとは韓国を舞台にした恋愛コメディ「ハロー・ストレンジャー(2010)」も人気がありますね。



ホラー映画を多く撮っているのですか?
ホラー映画も好きだけど、本当は自分がホラーを作るとは思っていなかったんですよ。「ピー・マーク」もホラーのようで、本当はラブコメ作品だと思っています。実は、ホラー映画はもう飽きちゃったところもあって(笑)。でも、ホラーにコメディやラブストーリーなど、他のジャンルを混ぜたらおもしろいと思っています。



映画を制作することで一番大事なことは何ですか?
「脚本」ですね。脚本が良くないと、すべてがうまくいきません。次に「キャスト」。役に合わない人を選んでしまったら、いくら良い脚本でも良い映画にはならない。



CM監督から経歴をスタートしていますね。CM制作の技術を映画に使うことはありますか?
あります。両方とも「映画」ですから。僕の作るCMは商品をそのまま宣伝するスタイルではなく、30秒の間でもストーリーを入れていきます。これは、短くてインパクトがあるものを作る練習にもなります。映画も長い作品が良いわけではないですから。



好きな映画を教えてください。
邦画なら「ジョゼと虎と魚たち」が好きです。あとは「ザ・エージェント」「ソーシャル・ネットワーク」。俳優は、アン・ハサウェイ、ジェニファー・ローレンス、ライアン・ゴズリング。



チェレンジしたいジャンルはありますか? 今までいろいろ撮ったけれど、「ロマンチック・ドラマ」はまだないんです。コメディ要素がまったくない作品をやってみたい。



ヒット作のあと、次の作品にプレッシャーを感じますか?
プレッシャーは確かに感じます。一本撮るのに2〜3年くらい時間をかけるので、それがコケたらさすがに落ち込みますね。僕にとって、映画は命懸けなんです。



今後のタイ映画界はどうなる?
今より良くなると思います。ただ、この一年で黒字だったタイ映画はたった1〜2割。タイの映画に足りないのは「良い脚本」です。多くの人は短期間で書いて、撮影する。これでは良い作品は撮れません。GTHはどんな映画でもとにかく脚本を大事にしています。GTHの映画は全部おもしろいと思ってもらえるよう、これからもがんばります。

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