タイで気をつけるべき「身近な危険」
【タイ・バンコクの危険&詐欺2024】

タイは住んでいる人種や生活環境も日本とは異なるため、日本人も身近なトラブルに巻き込まれることが多くなります。タイ在住者も観光客も関係ありませんので気をつけましょう。

タイの危険・トラブル 身近な危険編


1 タクシー

在タイ日本人や観光客も利用することの多いタクシーですが、トラブルが多いことでも知られています。


料金トラブル

タクシートラブルの中でも多いのが料金に関するトラブル。「メーターを使用しない」「メーター相場の数倍にもなる料金をふっかけてくる」「料金の上乗せ」「料金を二重に払わされる」など。外国人や観光客は特にターゲットにされやすいので注意しましょう。


乗車拒否

日本ではあまりないですが、タイでは乗車拒否される傾向が多いです。理由としては「道がわからない」「渋滞している」「遠い」など。また、目的地に到着する前に途中で降りてほしいと言われるケースもあります。


支払い時のトラブル

高額な紙幣(500B・1,000B)で支払った場合、ドライバーがおつりを持っておらず、お金が返ってこない可能性があります。大きな紙幣ではなく小さいお金(20B・50B・100B)を使いましょう。大きな紙幣しか持っていない場合は、乗車前にくずしておくことをおすすめします。


運転手とのトラブルに注意

些細なことがきっかけで大きなトラブルに発展することも少なくありません。タイ語が話せない人は1人で乗車せず、タイ語が話せる人やタイ人と一緒に乗るようにしましょう。


CHECK!

配車アプリでトラブル回避

安心してタクシーに乗りたいなら「Grab」や「Bolt」といった配車アプリを使うのが安全です。乗車料金は予約時にわかるのでボッタクリの心配もありません。



2 バイクタクシー(バイタク)

※上記イラストのような横乗りは危険ですので、やめましょう

タイの交通手段として利用する人も多いバイクタクシー(通称バイタク)。渋滞の多いバンコクでは、使いこなせればいざというときに便利なバイタクですが、思わぬトラブルに巻き込まれる場合があります。
バイクとの接触事故にも気をつけましょう。速度を落とさずに走っているので、車や建物に隠れて見えずに衝突してしまったという事故も起きています。


バイタクを利用する際の注意事項

  • ヘルメットなしの危険な乗車
    ドライバーの運転は、安全運転から荒々しい運転まで様々。雨の日や渋滞が多いエリアでの乗車は避けたほうが良いでしょう。また、乗客用のヘルメットはないことがほとんどなので、自分でヘルメットを用意するのが安心です。
  • バイタク乗り場の近くにGrabバイクを呼ばない
    バイタクは管轄エリア以外では客待ちできないというルールがあります。そのため、バイタク乗り場にGrabバイクを呼んでしまうとトラブルに発展してしまう恐れがあるので気をつけてください(理由として、Grabバイクに「客をとられた」と思ってしまうからだそう)。
  • 運賃のぼったくり
    バイタクはタクシーと違ってメーターがないため、距離によって値段が決まっています。観光客や外国人ということがわかると高い金額を請求されることも少なくありません。運賃は目的地に到着したときに支払うので、必ず乗車前に金額を確認しましょう。
    支払い方法は現金のほか、QR決済やカードでも可能(QRやカード決済はドライバーによる)。現金で支払う場合、500Bや100Bといった大きいお金は「お釣りがない」と断られることもあるので、小銭や小さいお金を用意するようにしましょう。

一般的なバイタク料金の目安

※乗車エリアや観光地等では金額設定が異なる場合あり

  • 0〜1kmは10〜15B
  • 1〜2kmは15〜25B
  • 2〜5kmは25〜40B
  • 5〜10kmは40〜60B

※料金の目安は省令に従ったものであり、料金設定には以下の決まりがあります。

  • 目的地までの距離が2km以内の場合、運賃は25Bを超えてはならない
  • その後は1kmにつき5B以上加算してはならない
  • 目的地までの距離が15km以上の場合はドライバーと乗客の相談で決める


3

タイの身近な危険といえば「車」。渋滞中の列に横入りや、追突事故、横断歩道で止まってくれないなどは日常茶飯事。日本とは交通事情が異なるので注意が必要です。


タイの車事情に注意!

  • 歩行者がいても止まらない
    タイは基本的に車優先のため、歩行者が道路を渡ろうとしても止まってくれません。大きな交差点以外で横断歩道や信号もほとんどないので、道路を渡る際は注意してください。
  • 車両の追突事故
    タイは交通事故の発生件数が多く、なかでも車両の追突事故が非常に多く起こっています。ブレーキが間に合わず後ろから追突されたり、よそ見をしていた相手のドライバーにぶつけられるなど何が起こるかわからないので、シートベルトは忘れずに着用しましょう。


4 大雨による冠水・洪水

雨季の時期は連日激しいスコールが降り、ひどいときは洪水のような状態に。特にバンコクは水はけが悪く、雨が降るたびに水没や冠水が発生します。雨が降ると道路は渋滞し、タクシーが捕まらないなど帰宅困難になることもしばしば。無理に歩くことはせず、雨がおさまるまで待つのが得策です。

そして厄介なのが、大雨による冠水。道路には排水できずに溜まった水があふれ、仕方なく足が水に浸かった状態で帰宅したという人も多いはず。とはいえ、あふれた水にはゴミが浮かんでいて、多くの細菌が潜んでいるので用心しなければいけません。

サンダルや短パン、足に傷や怪我がある場合は冠水した道路は歩かず、皮膚や肌が汚水へ触れないようにしましょう。歩く場合はレインブーツ(なければ靴の上からビニール袋を被せる)を履くなどして対応してください。


CHECK!

  • 冠水した汚水による病気や感染症に注意!
    下水道に流れず道路にあふれた水には病気や感染症の原因となる細菌が多く潜んでいます。冠水した道路を無理に歩こうとはせずに、タクシーを使うなど対策しましょう。

汚水によって引き起こされる可能性がある病気 ※一例
  • 風邪
  • 肺炎
  • 下痢
  • 食中毒
  • レプトスピラ症
  • 水虫

スクンビットエリアで冠水しやすい小道(ソイ)・通り

※一部エリアを記載しています

  • スクンビット・ソイ23〜33、39(奇数側)
  • スクンビット・ソイ71
  • アソーク通り
  • ラマ9世通りソイ7
  • ラマ4世通り
  • ラチャダーピセーク通り


5 電線

タイの街中でよく見かける大量の電線がぐるぐると巻かれている電柱。現在は使われていない昔のケーブルがそのまま残っているため、このような姿になっているそうです。

しかし、変圧器の爆発や電気のショートのほか、垂れ下がっている電線に触れてしまい感電するなど、電線による事故がたびたび起こっています。バイクの運転手が首に電線が引っかかり死亡するという事故も起きているので、危険な電線のそばには近付かないようにしましょう。



6 タイ人とのトラブル

海外で生活するならその国のルールやマナーを守るのはあたりまえのこと。普段の生活はもちろん、職場でもタイ人と関わることが多いため、少しのマナーや常識の違いでトラブルに発展してしまいます。

ほかにも、日本人だと判断されたときには必要以上に声をかけてきたり、絡まれたりすることも。お金を盗まれたり、トラブルに巻き込まれる可能性があるので気をつけましょう。



7 野良犬・野良猫

タイの街なかでは野良犬や野良猫をよく見かけます。エサをあげたりすると、その場所に住みついてしまったり、付いてきたりするので気をつけましょう。
かわいいからといって不用意に近づくと噛まれたり、引っ掻かれたりします。噛まれた場合には狂犬病に感染する可能性があるため、近づかないことが最善。もし噛まれてしまった場合は命に関わるので、すぐに病院へ行ってください。


8 横断歩道

タイの横断歩道は信号がない場所が多く、車やバイクが途切れることなく走ってくるので、道路を渡るのもひと苦労。日本では道路を渡る時に車やバイクは止まってくれますが、タイでは横断歩道を渡っている時でも止まってくれないことがよくあるため、車優先社会だということを意識しておく必要があります。特に子どもと一緒に渡るときは注意して歩くようにしましょう。



9 水・氷

タイの水道水は、水を送るための水道管や貯水タンクの老朽化により、サビや汚れ、バクテリアといった不純物が混入してしまうため、水道水を飲むことができません。煮沸しても不純物は取り除かれないので口にするのは避けましょう。

飲食店で提供される氷も同様で、汚い場合があるので注意が必要です。一見きれいに見えても、氷が溶けて水になった時にホコリが混ざっている場合があります。溶けた氷や水を飲んでしまうと、腹痛や食中毒になる可能性も。屋台などの衛生面で心配なところは、水を買うなどして対応しましょう。


10 睡眠薬強盗

睡眠薬強盗とは、飲み物や食べ物に睡眠薬を盛って、被害者が昏睡している隙に荷物や金品を盗む手口の強盗です。睡眠薬強盗に共通する特徴は初対面の人が「おごり」や「ごちそう」などと太っ腹な言葉で食事に誘うこと。

自衛のためにも、初対面の人からもらった食べ物や飲み物には口をつけないことが一番です。女性も男性もターゲットにされる可能性があるので注意してください。


11 メイド(アヤさん)

駐在員の家庭ではメイド(アヤさん)を雇っているケースがありますが、お金や貴重品の盗難、勤務態度などでトラブルが発生することも。

他人が家の中に居るということを認識して、現金やパスポートなど取られたら困るものは自分で管理したり、鍵のかかる金庫などに保管しましょう。パスポートなどを盗んで、雇い主の名義でクレジットカードを作られたという事件もありました。

また、給料の前借りなどを頼んでくるメイドもいますが、給料だけもらって突然来なくなるというケースもあるので注意しましょう。



番外編 タイで注意すべきトラブル(違反や不法行為)

タイは日本と異なるルールや法律が設けられています。タイのルールを正しく守って生活しましょう。


1 不法滞在

日本国旅券所持者は入国目的が観光である場合に限り、陸路および空路の入国方法を問わず、ビザなしで30日間の滞在が認められています。期限を超えて滞在してしまった場合、タイ出国時に超過分1日につき500Bの罰金が科せられます。なお、この罰則が適用された場合、次回以降はタイへの入国が禁止となる可能性があります。

また、ビザの免除措置を利用して近隣国への出入国を繰り返し、事実上長期滞在を行っているケース(ビザラン)が増加しているとして、入国管理局がその取り締まりを強化しており(陸路での入国は暦年で2回まで)、再入国を拒否されるケースも起きています。必ず目的にあったビザを取得しましょう。

※タイ国内に90日以上滞在する場合、90日ごとに入国管理局にて居住地を届け出る必要があります。これを「90日レポート」といい、この手続きを怠っていると、出入国時や滞在許可延長時に指摘された場合2,000B、逮捕された場合は5,000Bの罰金が科せられます。


2 喫煙(タバコ・電子タバコ)

タイにおけるタバコ・喫煙に関する規制

海外からタイへのタバコの持ち込み

海外からタイ国内にタバコを持ち込む場合、免税範囲は以下のとおり規定されています

  • 一人あたり紙巻で200本(1カートン)まで
  • 葉巻、刻みタバコ、嗅ぎタバコなどは250gまで

    ※上記の規定量を超える免税タバコを所持している場合、1カートンあたり約4,785Bの罰金が科せられるほか、物品もすべて没収されます

IQOS(アイコス)などの加熱式タバコ、Vape(ベイプ)などの電子タバコは違法

タイでは2014年12月に「電子タバコ禁止条約」がタイ商務省から発令され、電子タバコの輸入・販売・持ち込み・所持・使用が禁止になりました。IQOS(アイコス)などの加熱式タバコや、Vape(ベイプ)などの電子タバコも含まれます。

違反した場合、以下の罰金・罰則が科せられます。

  • 所持:5年以下の懲役、または商品価格の4倍となる罰金、または両方が科せられる
  • 輸入(持ち込み):10年以下の懲役、または50万B以下の罰金、またはその両方が科せられる

喫煙が禁止されている場所

タイでは以下の場所での喫煙が法律で禁止されています。

  • 交通機関(バス、車、タクシー、レンタカー、鉄道、船、飛行機)
  • 学校、映画館、図書館、デパートなどエアコンの効いた屋内飲食店
  • 空港(タイ国内の6カ所の空港は全面禁煙。違反した場合5,000Bの罰金)
  • ビーチ(タイ国内15県24カ所のビーチでは喫煙禁止。違反した場合1年以下の禁錮、10万B以下の罰金、もしくはその両方が科せられます)

    ※路上(禁煙に指定されていない場所)での喫煙は可。ただし、タバコをポイ捨てすると最高で2,000Bの罰金が科せられます。

3 お酒

タイにおける酒類に関する規制

海外からタイへの酒類の持ち込み

1人1回の入国につき1リットル以下。それ以上の持ち込みは原則没収および罰金の両方を科せられます。


お酒が買える時間

タイの法律でお酒を販売できる時間は決められています。お酒を販売できる時間は11〜14時、17〜24時のみ。飲食店などもこの時間内でしかお酒の提供ができません。


飲酒が禁止されている場所

公立公園、駅構内および電車内、学校、医療機関、官公庁、寺院などの宗教施設、ガソリンスタンドでは飲酒できません。違反した場合、6カ月以下の懲役、1万B以下の罰金、またはその両方が科せられます。


4 薬物使用

軽い気持ちや好奇心から大麻、合成麻薬等の薬物に手を出してしまい、薬物所持や使用罪で逮捕された日本人がいます。タイでは2022年6月、大麻が規制薬物の対象から外され、合法化されました。大麻の栽培・所持・健康・医療目的での使用は認められているものの、娯楽を目的とした吸引等は認められておらず、公共の場で大麻を吸引することなども禁止されています。

日本では大麻取締法に基づき大麻の所持等が禁止されており、日本に大麻を持ち込もうとした場合には同法による処罰の対象となります。また、国外において大麻をみだりに、栽培したり、所持したり、譲り受けたり、譲り渡したりした場合などに罰する規定があり、罪に問われる場合があります。


5 無免許運転

タイでは、日本国運転免許証のみで運転することはできません。国際運転免許証やタイ国運転免許証を持たずに運転することは無免許運転となります。また、日本では普通免許があれば原付(50cc以下の原動機付自転車)を運転できますが、タイでバイクを運転するには自動車免許とは別にバイクの免許が必要です。国際免許証に自動車だけが運転できる対象となっていても、小型バイクの運転はできません。

さらに無免許運転中で事故に遭った場合、罰金対象になるだけでなく、海外旅行傷害保険に加入していても、運転資格のない者の事故として、保険適用になりません。



タイでトラブルや事件に巻き込まれた時の緊急連絡先


タイ国内の主要緊急連絡先
タイ国観光警察 ツーリストポリス

1155

24時間対応

バンコク首都圏警察部

191

在タイ日本大使館
https://www.th.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

02-207-8500

02-696-300

8:30〜17:45

年末年始・土日祝日休み

在チェンマイ日本国総領事館
https://www.chiangmai.th.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

052-012-501

8:30〜16:30

年末年始・土日祝日休み


日本語対応可能な病院
サミティベート病院

日本人相談窓口

02-022-2222

24時間対応可

バンコク病院

02-310-3257(日本語)

7:00〜17:00

バムルンラード病院

02-011-3388(日本語)

24時間対応可


その他 
タイ旅行中のトラブル支援サービス機関 https://www.thailandtravel.or.jp/tat/trouble/


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