タイの高速道路でも、日本のETCと似ている自動料金徴収システムが採用されています。これは「Easy Pass」というシステムで、利用する場合は自分で申し込み、専用デバイスを車内に取り付ける必要があります。
休日ともなると高速道路では料金所渋滞を多く見受けますが、この「Easy Pass」を使うことで専用レーンを通過できるので、現金支払いレーンの長い列に並ばなくても済むことになります。
タイ版ETC「Easy Pass」を利用してみた
「Easy Pass」はどこで申し込むのか?
「Easy Pass」の申し込みは、Easy Passカスタマーサービスで申し込みます。バンコク都内にいくつかの拠点が設置されていますが、最も身近なのは高速道路の料金所にある事務所。多くの事務所は料金所ゲートを通過してすぐ左側にあり、高速料金を支払ったら事務所前の駐車エリアに車を停められるようになっています。
どのように申し込むのか?
事務所に入ると係員がいる窓口があります。窓口付近に「Easy Pass」と書かれているのですぐにわかるでしょう。そこで、タイの免許証とパスポートを提示してください。コピーを取ってくれるので、そのコピーにパスポートと同じサインをします。
申し込み用紙には「氏名・住所・電話番号」などを記入。係員にもよりますが、口頭で伝えれば代わりに記入してくれる場合もあります。
「Easy Pass」はデポジット制です。日本のETCはクレジットカードと紐付けされているため後から請求されますが、「Easy Pass」の場合は、あらかじめ任意の金額をデポジットしておきます。係員にデポジットの金額を聞かれたら、任意の金額を告げてお金を支払いましょう。(係員にもよりますが、300B?500B?1,000B?いくらにしますか?というように聞かれるでしょう)
「Easy Pass」のキットには何が入っているのか?
申し込みの手続きが終わると、黄緑色の箱に入った「Easy Pass」キット(無料)を受け取ってください。中には車載用の「デバイス(端末)・IDナンバーが刻印されたカード・窓ガラス拭き」が入っています。デバイスのセットアップは係員がやってくれるので受け取るだけで大丈夫です。
なお、デバイスをセットアップしてから4〜5時間経たないと「Easy Pass」ゲートを通過できないので気をつけてください。
車載用デバイスをどうやって取り付けるのか?
車内にデバイスを取り付ける場所はフロントガラスの中央で、上部が読み取りやすいとのこと。その付近に雨滴センサーやシートアンテナなどが付いている場合は、その下につける方が良いかもしれません。
まず、キットに入っている窓ガラス拭きで貼り付け箇所をきれいに拭き、デバイスの裏側に付いている両面テープの紙を剥がしてからしっかりと貼り付けてください。
「Easy Pass」 はどうやって利用するのか?
高速道路の出入口に設置されたEasy Pass用の自動ゲートは入口の場合右車線が多く、出口は中央〜右側に設置されています。料金所の近くになってくると路面に青色の線が引かれているので、線が引かれた車線を進みましょう。
「Easy Pass」と記載された看板が目印です。ゲートの上部に「A」というオレンジ色のランプが点灯しているゲートを通過してください。前を走る車との車間距離は5m以上開けましょう。
ゲートを通過する際は、車の速度を20km/h以下にしてください。通過する際には車内のセンサーが「ピッ」と1回鳴ります。ゲートの出口にはモニターが右側に設置されているので、それで残高確認をしましょう。
「Easy Pass」 のIDにどうやって入金するのか?
「Easy Pass」の残高が200B以下になると、設置したデバイスから「ピッピッ」という音がゲート通過時に2回鳴ります。
今後も利用するのであれば、必要な金額を追加してください。
「Easy Pass」への入金方法にはいくつかありますが、タイに銀行口座を持っている場合は、銀行のアプリから入金するのが最も簡単です。なお、ここではバンコック銀行のアプリの画面で紹介しますが、各銀行によって操作方法が異なるので、詳しくは銀行に問い合わせてください。
この他にも携帯電話の通信キャリアが提供するアプリでも入金は可能です。また手数料が必要になりますが、銀行の窓口(手数料5B)やセブンイレブン、ロータス、ビッグC(手数料10B)などのレジやサービスカウンターでも現金で入金できます。
新登場!
高速道路自動料金徴収システム
「M-FLOW」とは?
2022年2月、高速9号線のバンパイン〜バンプリー間でスタートしたのが、新しい料金徴収システム「M-FLOW」です。このシステムには料金所とETCのバーがありません。AIとカメラで登録車両のナンバープレートを正確に検出することで、後から料金を請求されます。
「M-FLOW」はどこで申し込むのか?
おすすめは、前述した「Easy Pass」と連携する申し込み方法。「M-FLOW」はまだ利用可能路線が少ないため、利用頻度が高い「Easy Pass」を申し込んでから、「M-FLOW」が必要であれば連携させるというのが良いでしょう。
「Easy Pass」のウェブサイトで申請
上記サイトにアクセスして、必要事項を入力。承認されると「Easy Pass」の登録が上書きされて「Easy Pass Plus」になります。
専用アプリ「EXAT Portal」で申請
「M-FLOW」のウェブサイトで申請
上記サイトにアクセスして、必要事項を入力して申請します。