2023年 最新版 タイでスーツを楽しむ!
着こなしの幅を広げよう
南国タイは年間を通じて、日本で言うところの“夏”。そのためビジネスシーンの服装事情も日本と少し異なります。そんなタイでは同じスーツを着るにしても、コーディネートはもちろん、服の素材に関しても南国ならではの特徴があるもの。仕事はもちろん、プライベートでもオシャレに着こなすにはコツがあります。タイでのファッションと着こなしの幅を広げるポイントとして、ぜひスーツを楽しむための参考にしてみてください。
“着楽” で、お洒落なしっかりした新世代のスーツが登場
年々ビジネスファッションの自由度が増し、着こなしやアイテムの種類に、楽しみ方も新しい幅が増加中。スーツ業界も次々と新しい仕様や素材の開発をしているため、注目された製品が続々と登場しています。
“次世代型スーツ”をコンセプトにした、 「高機能スーツ」もそのひとつ。『①スーパーノンアイロン②ストレッチ③ソフトタッチ④スリム』といった4つの特徴を盛り込み、リラックスした着心地を追求しています。またウールライクな特殊ポリエステル生地を使用することで、スーツならではの品格はそのままにシワになりずらく、自宅で簡単に洗えるのもポイントです。
タイの気候にぴったりの「4Sスーツ」
新機能「4Sスーツ」なら快適かつお洒落
スーツセレクトから登場した「4Sスーツ」は、『スーパーノンアイロン・ストレッチ・ソフトタッチ・スリム』の頭文字4つから取った“S”。その名の通りリラックスできる快適な着心地を追求しています。ストレッチの効いた特殊なポリエステルを使用することでシワにもなりにくく、家庭での洗濯が可能です。
また、ジャケットは肩パットを無くし、裏地を最小限に抑えることでストレスを感じさせない軽快な着心地を実現しています。ポケットのデザインはアウトパッチポケット仕様にすることでイメージが堅くなりすぎず、オン・オフを通して幅広い着用が可能です。
セットアップで、着こなしの幅を広げる
ビジネスシーンを代表するファッションといえばもちろんスーツ。ですが近年は日本人の体形変化によるニーズの拡大や、各人の体型特徴に対応できる『セットアップスーツ』が注目されてきています。
セットアップスーツとはジャケットとパンツが同じ生地とデザイン性で作られており、ジャケットとパンツがそれぞれ別々に購入できるというのが最大のメリットです。
メリット1
上下のサイズが別々に選べるので、より体型に合った選択が可能
上半身ががっちりしている方や肩幅が狭い方などは、どうしても上下のバランスが難しくなりがちです。そこでジャケットとパンツを別々に購入できるセットアップスーツであれば、自分の体型に合った上下別々のサイズを選択することができます。
メリット2
パンツをプラスで買い足せる
パンツは汗を吸い込みやすく摩擦で擦れることも多いため、どうしてもジャケットに比べて消耗が早くなってしまいます。通常のスーツであればパンツだけの買い足しが難しいのに対して、セットアップなら簡単にパンツだけの買い足しができるのでより経済的です。
メリット3
色違いでの組み合わせが可能
デザインに統一感があるアイテムを選べば、色違いでの組み合わせは違和感がありません。例えば、グレーのジャケットにブラックのパンツ。またはブラックのジャケットにグレーのパンツなど、2色の上下セットを用意するだけで4通りもの着こなしを楽しむことができます。
タイで重宝する、ジャケットスタイルのコーディネート
「スーツほど堅くなり過ぎたくない」「ホテルでの食事に招待されたけどどんな服を着て行けばいいのか」など、その時々によるTPOに合わせ、着る服は常に変化が必要です。着る服を変えることでその人の印象はもとより、着る人本人のモチベーションまでもが大きな変化を遂げていきます。
ジャケットの選び方と楽しみ方はTPO次第。ジャケットは色やサイズ感のほか、素材に配慮することが重要です。上手に選ぶためのポイントを大きく3つに分けて紹介します。
ポイント1
色の選び方
1着目にジャケットを買うならグレー、ネイビー、黒のオーソドックスカラーの中から選ぶのがオススメ。この3色はシャツやパンツなどとも組み合わせがしやすく、様々な用途に使用できます。例えば爽やかなネイビーは若々しさを感じさせ、グレーは落ち着いた印象を演出。一方、シックで引き締まった印象を与えたいなら、黒を選ぶのが良いでしょう。
ポイント2
サイズの合わせ方
ジャケットを選ぶうえで、サイズ感は重要なポイントです。いくらデザインが洗練されていても、サイズ感が合っていないだけですべてが台無しになってしまいます。チェックしたいポイントは、肩幅、身幅、袖丈、着丈の4カ所。肩幅は、羽織ったときに肩の部分(肩山)を指で軽くつまめる程度のサイズ感を目指してください。身幅はボタンを留めたとき、懐に拳を1つ入れられる程度の余裕が必要です。袖丈については、腕をおろしたときに袖が手首の出っ張った骨あたりにくる長さに。着丈はお尻が半分ぐらい隠れる程度が一つの目安といえるでしょう。
ポイント3
素材の選び方
ジャケットの素材は、主にウールやポリエステル、コットン、リネンなどがあります。テーラードジャケットといわれるウール素材を中心にしっかりと仕立てられたデザインのジャケットは、パンツとの組み合わせによって落ち着いた大人のコーディネートにも、爽やかなコーディネートにも使えるのが大きな魅力です。また、近年はカジュアルジャケットとして化学繊維のポリエステル素材も注目されています。軽くてシワになりにくく、シャツ感覚で羽織れる新商品として人気。また、スーツに比べるとジャケットは柄物が多くあります。素材による特徴や配色による印象を見極め、TPOに合わせた新しい自分を見つけてみてください。
変化を続けるスーツのトレンド
ジャケットとパンツの組み合わせという普遍的とも言えるスーツの構成。あまり流行とは関係ないのではと思われがちですが、じつは時代によってデザインやディテールが変化しています。
バブル期の80年代
日本はもちろん、世界中が好景気に沸いた80年代。バブル期と呼ばれる当時に流行ったのは「ビッグシルエット」に代表されるルーズな着こなしです。ジャケットにはしっかりとした肩パットが入り、ショルダーラインを強調。ゆったりとしたダブルのジャケットも流行りました。
また、パンツは股上が深く、ツータックが主流。ウールにシルクを混ぜた贅沢な生地を使ったスーツも多く、時代の雰囲気を反映させた装いだと言えるでしょう。
DCブランドが衰退した90年代
そして、バブルが壊滅したのが90年代。80年代に一斉を風靡したDCブランド(デザイナーズブランド)は衰退し始め、まるでステージ衣装のような奇抜なデザインの服が影をひそめるようになったのもこの頃です。
スーツも90年代は奇抜なデザインが少なくなり、「イタリアンクラシコ」などの王道とも言えるスタイルが台頭してきました。
モードスタイルへと変化した2000年代
世界がミレニアムを迎えた2000年代に入ると、スーツのトレンドも大きく動き始めました。現在のスーツスタイルにも通じる細身のシルエットが登場したのはこの頃。「モードスタイル」と呼ばれ、肩幅もタイトにして全体的にぴったりとした印象を醸し出しました。
サイズ感そのものが変化し、店頭に並ぶ服も80年代のMサイズが、2000年代ではLサイズに相当するようなイメージです。
新感覚スーツが登場した2020年
そして2020年、シルエットは「モードスタイル」を踏襲した細身のシルエットが主流。そこに新しい素材を使い、より進化したスーツが登場し始めました。
ストレッチ感のあるスポーツ素材ではウールのようなテクスチャーに仕上げ、家でも洗濯できてノーアイロン。スーツとしての装いをクリアしながら、スーツそのものをより身近な存在に引き上げた「新感覚スーツ」が注目されています。
新機能スーツでスマートカジュアルを楽しむ
スマートカジュアルの定義には諸説がありますが、基本は「上質で全体的にきちんとした印象でありながらも、堅苦しすぎない」というスタイルです。パーティなどへ呼ばれた際に「平服でお越しください」と指定されている場合は、スマートカジュアルが無難な選択肢。ビジネスシーンでは気心の知れた取引先などであれば、いつものビジネススーツを少しカジュアル寄りにドレスダウンさせてみるのもいいでしょう。
スマートカジュアルの基本的な着こなし
スマートカジュアルの考え方や着こなしにはそれほど細かいルールはありません。基本的に以下のようなポイントに気をつけてコーディネートを楽しんでみてください。
ジャケットを着るのが基本
基本的に定番のジャケットを着用すれば、カジュアルすぎることはありません。ジャケットの下にワイシャツはもちろん、ノーネクタイでポロシャツやカットソー、TシャツでもOK。迷った際には「ジャケパン」でコーディネートしてみましょう。
ジャケットを選ぶ際には、素材感がポイントです。あまりにも薄手すぎたり、逆に重厚感がありすぎるとバランスが悪くなるので要注意。お洒落な“抜け感”を大切にしてみてください。
ジャケットの色はネイビー、黒、グレー系を選べば間違いなし。チェック柄は合わせるのが難しいと言われていますが、うまくまとまるととてもお洒落な仕上がりに。上級者向けのコーディネートだと言えるでしょう。
ジャケットとパンツはジャストサイズのものを
ジャケットとパンツはもちろん、中に着るTシャツも、だらしない印象になってしまう場合があるので、オーバーサイズは選ばないほうが無難です。カジュアルなアイテムをお洒落に着こなすにはジャストサイズでコーディネートを揃え、すっきりと洗練された印象にまとめましょう。
南国ならではの着こなしも
日本でも夏の間は「クールビズ」が浸透してきて、ビジネスの際の装いも昔と比べて変化してきました。南国タイは年間を通じて、日本で言うところの“夏”。ですから、“夏のビジネスファッションの先進国”と言えるかもしれません。そんな南国ならではの、着こなしポイントを簡単に紹介します。
ジャケットは羽織る感覚でもOK
オフィスワークの際の服装は、ここタイではシャツ&パンツのみの“ノージャケット”でも問題なしのシチュエーションが多いと言えます。ただ、顧客とのミーティングなど、少しかしこまった席でさっとジャケットを羽織るのも素敵です。
上下お揃いのスーツにこだわることなく、新素材やニットを採用したりした気軽に羽織れるカジュアルジャケットを用意しておくのもオススメ。
ノーネクタイを意識したコーディネートを
南国のビジネスファッションでは、その気候からも必然的にノーネクタイのケースが多くなります。そこで、ネクタイをしなくてもオシャレ感を醸し出せるコーディネートを心がけるのがポイント。シャツの襟の形や柄、そしてパンツとの色合わせなどアイテムを揃えていくと、装いの幅が広がるだけでなくオシャレが楽しくなるでしょう。
また、ノータイで着るシャツのポイントはやはり首元のデザイン。ボタンダウンかカッタウェイから選べば、襟がしっかりと立ち、すっきりとした印象になります。
冷房の効きすぎたオフィスではベスト着用も
ビジネスファッションでベストというと、どうしてもスリーピース用のベストを連想してしまします。少し改まったイメージがあるベストですが、普段のシャツ姿に合わせてみると、意外とオシャレ感が増します。
また、タイのオフィスは冷房が効きすぎていることが多いので、そんな場合にもベストを着てみるのもいいもの。ジャケットの代わりにもなるので、便利なアイテムだと言えるでしょう。ベストを選ぶ際には大きすぎないものを選ぶこと。また、濃い目の色を着た方がスマートな印象を与えます。
タイでも映える女性のスーツ姿
女性のスーツ姿は、男性以上にキリッと見えることがあります。タイではスーツを着ている女性をあまり見かけませんが、レディーススーツを扱っているショップをあまり見かけないというのもその一因かもしれません。
でも、バンコクには女性のためのスーツを販売しているショップがあります。トレンドはもちろん、きちんと機能性を考慮したスタイリッシュな一着を手に入れられる。それが日系のショップなら、サイズ展開もきめ細かく揃っています。
新素材を使用するなど、涼しく心地よく着こなせる工夫がなされた一着。ビジネスシーンで頑張る女性にも、タイで映えるようなスーツ姿を楽しんでほしい。メーカーのそんな気持ちが詰まった女性用スーツにも注目です。
バンコクは東南アジアきっての
ファッショントレンドタウン
在タイ日本人の多くが暮らすバンコク。この街は言わずもがな、東南アジアの都市を代表するファッショントレンドタウン。特に中心部のスクンビットには、ローカルのブランドはもとより、ハイブランドからスーパーブランドまでが店を並べてしのぎを削っています。特にファストファッションの店舗は近年急増中。
では、スーツをどこで購入したらいいのかとなると、少しハードルが高くなるでしょう。ショッピングセンターやデパート内のショップを見渡すとカジュアルファッションは充実しているものの、スーツを置いている店をなかなか見かけません。
そこでフォーカスしたいのが、スーツを得意とする専門店。「え、そんな店があるの?」と思う人もいるかもしれませんが、バンコクにも日系のスーツファッション専門店や、オーセンティックなオーダースーツのテーラーショップがあります。
自分の嗜好や目的に合わせて店を選ぶ楽しさに加え、タイの気候に合ったスーツやその着こなしなども伝授してくれるのは、ローカルにある店の強み。ファッショントレンドタウンであるバンコクで展開している店なので、そのセンスにも期待してしまいます。
信頼の日本クオリティをタイで着こなす
日本にいるのと同じ感覚でスーツを選ぶ
多くの在タイ日本人が感じていることかもしれませんが、スーツのみならずタイでは服選びの勝手が日本と少し異なること。サイズ表示などが日本と違うこともありますが、店のスタッフに質問したくても言葉が通じない場面というのがけっこうあります。
そこでオススメしたいのが、日本と同じ感覚でスーツやシャツなどのアイテムも選べる日系ショップ。商品のディスプレイも日本人が慣れたスタイルで、サイズ表記も日本で接してきたものと同じなため、ストレスなく服選びに集中できます。
また、なんといっても確かな縫製チェックなどをクリアしている「信頼の日本クオリティ」なので、安心して購入することができるでしょう。
選ぶ楽しみを提供してくれるホスピタリティ
日本のショップだと、スタッフが親身になったアドバイスをしてくれるのはほぼ“標準仕様”。ところがタイだと言語がわからないということもありますが、なかなか的を得た助言をもらうことができないものです。
ところが日系ショップだと、スタッフが日本人に慣れていて、きちんと教育されていることもあり、日本で服を見立てているのと似たような感覚で買い物ができます。また、日本人スタッフに相談すれば的確なフォローがあり、何でも質問できるというもの。スーツはもちろん、それに合わせたシャツのコーディネートなど、スタッフに相談したいことはけっこうあるものです。やはり、選ぶ楽しみを提供してくれるホスピタリティは重要です。
オーダースーツのように合わせられる充実のサイズ設定
スーツはサイズ合わせの良し悪しによって、見た目が大きく変わるのはもちろん、着心地や着こなしにも違いが出てきます。その点、日系のショップは細かなサイズ設定を用意していることが多く、サイズ感も日本と同じなので選びやすいと言えるでしょう。
また、フィッティングのプロがいるので、サイズ合わせも的確で安心。着こなしのアドバイスや、シャツをはじめとした小物のアレンジ方法など、オシャレに関する全般的なコーディネートをワンストップで任せることができるはずです。
「スーツはオーダーメイド!」と決めていた人も、一度日系ショップを覗いてみてください。袖丈などのディテールも調整してくれるので、ほぼオーダー感覚で自分らしい一着を手に入れることができるでしょう。
もしもスーツの直しで困ったら
「生活習慣の変化や年齢を重ねることで体型が変わってしまった」「もう少しだけ自分のサイズに調整したい」「既製品のサイズがどうしても体型に合わない」など、そんなことでお困りの方もいると思います。特に毎日着るスーツは自分のサイズに合わせて気持ちよく着たいものです。
そのような悩みを解決してくれるのは、バンコクで多店舗展開している日本でもお馴染みのスーツセレクト。他社製の直しにも対応してくれる有り難い存在です。
裾直しに関して
スーツに関する主な直しは「裾・ウエスト・袖」の3つ。まず、基本の裾は折り返しのない「シングル」と折り返しのある「ダブル」の2種類。
シルエットがすっきりして見える「シングル」に対し、「ダブル」は、重厚感があり、クラシックな印象を演出することができます。
ウエスト直しに関して
ウエストは直しの出来る仕様と出来ない仕様があるので注意が必要。パンツの腰裏部分を見て、写真のような余り布がある仕様であれば基本的に直しは可能です。
袖直しに関して
ジャケットの袖には“飾り切羽”と呼ばれるボタンが飾りで開閉できないものと、“本切羽”と呼ばれるボタンを開閉できる仕様があり、袖直しの可否が変わってきます。
袖直しにはボタンの移動が必要となり、“飾り切羽”はボタン移動が可能で、“本切羽”はボタンの移動は基本できません。ですが「袖山詰め」という肩から詰める高度な技術手法を使えば、移動できるケースもあります。
バンコクでオーダースーツという選択肢
バンコクにはスーツをオーダーメイドできる「テーラー」をたくさん見かけますが、中には外交官御用達の店や、本場の英国生地で仕立ててくれる店などもあります。店構えからして一見敷居は高そうにも感じますが、安く作れる店だと上下で5,000Bほどから注文可。日本と比べると既製品を購入するよりも安価な場合があるでしょう。
テーラーは「好きな生地を選んで、好きなスタイルを決めて、体にぴったりの一着を作る」といったオリジナルが醍醐味です。手軽に利用できるのはバンコクの魅力。在タイ中にオーダーメイドのスーツを手に入れてみてはどうでしょうか。