タイの医療水準や設備レベルは高く、最先端の医療技術を受けることができます。

このお話は、バンコクで暮らす日本人家族が経験したサミティベート病院(スクンビット院・シーナカリン院)での入院から手術、回復までを記した医療体験記です。

家族紹介

タイ在住8年目。身体を動かすことが趣味の夫、市場散策好きの妻、お絵描きが大好きな7歳の娘の3人家族。
朝から夜まで海で過ごすほど、家族全員海が大好き。

ただの腹痛だと思っていたら…
タイの医療に救われた!7歳娘の入院体験記
第7話 It’s a Miracle 〜回復そして退院へ〜

容態が急変してECMOを装着し、シーナカリン院へ搬送されてから1カ月と1日が経った6月3日、無事に退院することになりました。
退院が決まった時、腎臓の専門医が “It’s a miracle”と言ってくれました。

命が助かっただけでなく、心臓も腎臓も脳も元通りになった娘は、本当に奇跡だったのだと思います。
退院の日には、主治医をはじめとする娘に関わってくれた医師たちやPICUの看護師たちなど多くの医療スタッフが、娘の見送りに集まってくれました。

みんなに囲まれ幸せそうな顔をする娘を見ながら、この方々のおかげで娘の命が助かったのだと、本当に感謝の気持ちでいっぱいになりました。

1カ月ぶりに我が家に戻ってきた娘は、久しぶりに友達と再会。
娘に満面の笑みが戻り、明るく楽しそうな話し声も復活しました。

娘の笑顔を見たり弾む声を聞いたりしていると、病院へ搬送されてからの出来事や想いなどが駆け巡り、生きて戻ってきてくれた喜びを何度も何度も感じました。

現在退院して4カ月が経ちました。
退院後の1カ月は毎週のように病院にフォローアップ検診に行っていましたが、徐々に期間が長くなり、心臓は1カ月おき、腎臓は半年おきでよくなりました。

左足は退院してすぐ歩くリハビリを開始しましたが、3カ月続けてもあまり効果がみられなかったため、8月中旬にアキレス腱を伸ばす手術を行いました。
今は短い距離であれば松葉杖なしでも移動できるまで回復しました。

入院中は再び学校に通える日がくるなど想像もできませんでしたが、退院後2週間で少しずつ学校にも通えるようになりました。
娘は、新学期になってたった1週間で入院してしまったので、クラスのみんなが覚えてくれているか不安だったようですが、クラスはもとより学校全体で娘をあたたかく迎え入れてくれました。

それだけでなく、車椅子の娘が快適に過ごせるようにいろいろ策を講じてくれました。
おかげで娘はとても充実した学校生活を送っています。

毎日学校に通い帰宅すると友達と遊ぶ、そんな普通の日々が戻ってきました。
鬼ごっこやトランポリンなどができなくて「こんな足嫌だ」と嘆くこともありますが、今の自分ができることを見つけ、持ち前の明るさで前向きに楽しんでくれています。

 

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