バンコクでの部屋探し

バンコクで賃貸物件(部屋)を借りるには、どうしたらいいの?

タイ・バンコク生活のこと始めに、誰もが真っ先に思い浮かべるのがこうした住まいに関することではないでしょうか。

 

土地勘の薄い異国の地に“外国人”として移り住むにあたり、「周囲の治安は悪くないか」「病院や買い物できる場所は近くにあるか」「子どもの遊び場・通学ルートは安全か」など、リサーチすべき情報は数え切れないほどたくさん。また、住居のタイプや契約に係る費用面など、日本とは勝手が異なる慣習も事前に把握しておかなければなりません。

 

バンコクで部屋を借りるには、(1)赴任前に日本から現地の不動産会社に問い合わせる(2)会社や先輩駐在員に紹介・手配してもらう(3)仮住まいをしながら渡航後に自分の足で探す、の主に3つの方法があります。ここでは不動産会社による仲介をメインに、部屋の探し方&住宅事情をご紹介します。

バンコクエリアガイドマップ

エリアごとの特徴を知って、立地で物件を絞る

部屋選びの前に、まず考えるべきはエリア選びです。都心の一部エリアに局所的に外国人が集中し、“広くて狭い街”とも言われるバンコク。近年は「BTS(高架鉄道)」「MRT(地下鉄・高架鉄道)」といった都民の足が郊外へと延伸し、住まい選びの幅も広がりつつありますが、バンコク最大の日本人コミュニティとして賑わうのはやっぱり「スクンビット」と呼ばれる中心エリアです。

タイでは小路を「ソイ(Soi)」と呼び、バンコクの中心部を東西に貫くスクンビット通りがあります。
この大通りの北側に奇数のソイが延び、南側に偶数のソイが延びており、通り名を指すときには「スクンビット・ソイ23」などと表します。

このスクンビットの中でも、単身者・家族帯同を問わず人気なのが奇数側です。
日本人学校のスクールバス送迎に便利であること、日系スーパーマーケットや日本語が通じる大手病院も集中していることなど理由はさまざまですが、奇数側を選ぶ人が圧倒的多数。ただし、その賃料は割高になり、偶数側と比べて渋滞が多いことも覚えておきたいポイントのひとつ。

一方、日系企業も多く進出するビジネス街「シーロム・サトーン」に勤務する方には、通勤に便利な偶数側が好まれているようです。
いずれのエリアでも日本と同様に駅チカ物件が人気ですが、駅から少し離れていてもシャトルサービス付きの物件を選べば、さほど不便さを感じることはないでしょう。おおまかな各エリアの特徴は以下の通りです。


モダンなバンコクの象徴
ランスアン・ウィッタユ
大使館や商業施設が集積するエリア。シーロム・サトーン方面への通勤も便利。少人数世帯で、予算に余裕のある方向けです。
インド・アラブ系が多い
スクンビット・ソイ1〜21
観光客も多い、国際色豊かなエリア。ソイの奥(北側)は住宅街になっていて、2〜3ベットルームの大きな物件が多いです。
日本人が多く暮らすエリア
スクンビット・ソイ23〜53
日本人御用達のフジスーパー、日本料理屋など日系店がそろい、ファミリーに人気。日本人学校への送迎バスのルートが豊富です。
オシャレなスポットが点在
トンロー〜エカマイ
都内屈指の高級住宅街。学習塾やスクールも多い人気のエリア。日本食から世界各国の飲食店、オシャレな店が多数。
商業・ビジネスの中心地
シーロム・サトーン 
銀行やオフィスビル、ホテルが多く、周辺勤務の単身者に人気。日本料理店も多数。以前はビジネスの中心地で、近年では再開発が進んでいる。
ソイ24、26はコンドが多数
スクンビット・ソイ16〜44
単身・カップル向けの新築コンドミニアムが多いエリア。高速道路へのアクセスが良いソイ24は、日本人に人気の通りです。
居住エリアとして注目集まる
プラカノン~オンヌット
中心部に比べて家賃が安く、商業施設も増え、ここ数年で日本人が激増。ローカルエリアもあり、現地の生活も楽しめます。
日系企業オフィスも点在
バンナー周辺
IKEAもある巨大商業施設「メガバンナー」もあり、大型コンドミニアムやサービスアパートの建設ラッシュで、注目のエリアです。

物件のタイプ・ファシリティの充実度で選ぶ

バンコクの賃貸物件は、アパート、コンドミニアム、サービスアパート、タウンハウス、一軒家などに大分されます。このうち、一般的に日本人に馴染みのある集合住宅は、(1)日本のマンションにあたる「アパート」、(2)分譲マンションに相当する「コンドミニアム」、(3)メイドサービスを享受できる「サービスアパート」の3種類です。それぞれ利用できるサービスやファシリティ(共有設備)が異なるので、物件選びの参考にしましょう。



バンコクでの賃貸・部屋の探し方

1 3〜2カ月前 問い合わせ


POINT

  • 希望物件の優先順位(場所・家賃等)を決めてから問い合わせを。
  • 不動産会社から提示される物件リストは、大体5〜10件ほどになります。
  • リストにある情報は常に変更されますので、注意しましょう。

アパートの特徴

  • 1建物1オーナーのため、サービスは一律
  • 害虫駆除やエアコンのメンテナンスなどを一括管理している
  • 比較的子どもの遊び場を備えているところが多い
  • ペット可や家族向けの物件が多い
  • 家具家電、内装の融通が利かない(ほかの部屋との兼ね合いがあるため)
  • 値段交渉が困難
  • 電気、水道代の基本料金や使用料金が高め

コンドミニアムの特徴

  • 駅近、新築が比較的多い
  • オーナーにより、各部屋に個性がある
  • ジムやプールなどオシャレなファシリティが充実
  • 電気代は電力会社からの直接請求のため、正規料金
  • 法人契約はほぼ不可のため、毎月の請求書や領収書の発行がされない場合が多い
  • 管理事務所のスタッフは建物の修理・維持のために常駐
  • 室内トラブルはオーナー対応となり、遅れる場合が多い
  • 同建物・同条件の部屋でも、家賃や内装に差が出る
  • 害虫駆除やエアコンのメンテナンスなどの費用は、自己負担の場合がある
  • 退去時、ダメージ料金の支払いで高額になるケースがある

サービスアパートの特徴

  • 法人契約が可能
  • リネン交換、クリーニング等のメイドサービスがある
  • 光熱費やサービスも含めた家賃設定
  • マネジメントがしっかりしているところが多い
  • 生活備品が揃っており、必要最低限の荷物で生活を始められる
  • 家賃+光熱費などのサービス料金(管理代)のため、割高
  • メイドサービスが入るので、貴重品管理が必要
  • 洗濯機・キッチンなどが備えられていない場合もある
  • 物件の数が比較的少ない

※サービス内容・範囲は物件ごとに異なります。


2 2〜1カ月前 物件の下見

気になる物件が決まったら、予め日時を決めて、不動産会社の担当と一緒に物件を訪問しましょう。物件のロケーションによっては、不動産会社の送迎サービスを利用できるので、初めて訪れる場所でも安心です。

またコロナ禍の現在は、ほとんどの不動産会社が「オンライン内見」に対応しています。スマートフォンやパソコンから実際に部屋の様子が見られ、「キッチンの設備が見たい」「収納スペースが気になる」など担当者と会話・リクエストをしながら選べるので、入居後にギャップを感じることも少ないようです。


POINT

  • 半日で5件ほど回るのが理想的。それ以上だと、最初に見た物件の印象が薄れます。
  • 日本とタイでは内覧のポイントが異なります。例えば、日本で好まれる“駅近”。バンコクでは駅から離れている方が、トゥクトゥクサービスが付き、家賃が安くなる場合もあります。
  • ジムやプール、キッズコーナーなどのファシリティの確認も重要です。

下見の際はココをチェック!!

  • 水まわりの漏れや排水溝のニオイ
  • 天井、壁などの雨漏りの形跡
  • トイレ・シャワーの水圧
  • 遮光カーテンの有無(紫外線は日本の2倍以上!)
  • 道路の水はけ状況(雨季の際の冠水)
  • 昼夜の交通量(子育て世帯には交通量の少ない行き止まりのソイが人気)
  • 夜間の騒音・人通り
  • 害虫駆除(ペストコントロール)サービスの有無
  • 住人の日本人比率(スクンビット界隈には日本人居住率100%の物件も)
  • お湯が出るか
  • セキュリティ
  • 方角(南・西向きは暑い)
  • 野良犬・猫が敷地内に棲み着いていないか
  • 日本語が通じる医療機関が近くにあるか

3 2〜1カ月前 物件の予約・予約金の支払い

良い物件には入居希望者が集中します。気に入った部屋が見つかったらまずは「予約金(手付として賃料の1カ月分が相場)」を払って、仮押さえしましょう。特に毎年2〜4月は転入・転出のピークになるので、早めの行動がベター。予約金の支払いから実際に引っ越し・入居するまで、通常1カ月ほどかかります。


POINT

  • 予約後の条件変更は困難なため、電化製品の新調のリクエストや、家賃設定などを先方に確認してから予約金を支払うようにしましょう。
  • 予約金の目安は、2万B〜もしくは家賃の1カ月分です。契約時に、家賃や保証金などに充当されます。
  • キャンセルした場合、予約金は戻ってきません。

4 1カ月〜2週間前 引っ越しの連絡・準備

入居日の最低1カ月〜2週間前には、引っ越し会社に依頼をしましょう。日取りを伝えるとスタッフが荷物の量(ダンボール箱の数等)を確認し、転居までの段取りを決めます。当日は、荷物の搬入先を指定しておくと、引っ越し後の開封作業が軽減されます。また、日系の不動産会社を介して物件を決めると、手続きや費用などを請け負ってくれることもあります。物件探しの際には相談してみましょう。



◆ 日系の引っ越し屋さん

知り合いからの紹介や、日本人対応が可能なサービスアパートなど、不動産会社を介さない引っ越しを希望する場合は、スケジュール確認などの細かい作業が必要となりますので、日系の引っ越し業者をお勧めします。

日本通運

02-080-7577(日本語)

035-350-046(日本語)

ヤマト運輸

02-369-3400(日本語)


引っ越しにはリサイクルショップ&トランクルームを賢く活用

スムーズに引っ越しを遂行するには、いかに荷物を減らして、荷造り・荷解きをラクにするかが重要なポイントです。使わない家電や衣服といった不用品を処分するなら、ただゴミとして捨ててしまうよりも、リサイクルショップに買い取ってもらうのが賢い方法と言えるでしょう。

また、使用頻度が低いスポーツ用品や旅行ケース、新しい部屋には収まりきらない大きな荷物は、トランクルームを活用するのも一手。近頃バンコク近郊では、スマートフォンひとつで荷物の預け入れ・管理・取り出しができるセルフストレージサービス「CloudRoom」が注目を集めています。


5 入居当日 契約

契約書へのサインはほとんどの場合、入居当日に行います。契約時には、下記の点に注意しましょう。


チェック項目

◆ 契約期間

1年契約が通常です。駐在員は、会社の意向で本帰国になる場合があるので、複数年契約は一般的ではありません。


◆ 契約者名・会社名・オーナー名

日本人ならパスポート、タイ人ならIDと同じであるか確認しましょう。法人契約の場合、会社と会社、会社と個人の契約になるため、記載の社名が正式なものか、住所は勤め先か、勤め先が工場などの場合はタイの本社オフィスにするか、確認が必要です。


◆ 物件の正式な住所

大使館に連絡するなど今後必要になるため、確認はもちろん、しっかりと控えておきましょう。


◆ 通告日

契約終了前30〜60日までに、契約更新の有無をオーナーに伝えなければいけません。期日を過ぎてしまうと、たとえ転居したとしても、契約期間分まで支払う必要があります。


◆ 家賃

サービスアパートは税込、アパートは外税が多いので、その点も確認しましょう。


◆ 途中解約について

契約期間内での途中解約は可能か事前の確認を(通常は不可)


POINT

  • 通常、契約時の支払いは初月賃料+デポジット(家賃2カ月分/ペットがいる場合はプラス1カ月分以上)となります。月半ばからの入居は日割り計算になるかなど、オーナーによって対応は異なります。
  • パスポートは契約書作成時に必要になります。インターネットの申し込み時も必要となります。

6 入居当日の注意点

入居当日は、退去時のトラブルを避けるため、荷物の搬入前に物件のオーナーと部屋の状態確認を。写真や動画を撮っておくのがおすすめ。その場には第三者として、不動産会社も立ち会います。


POINT

  • コンドミニアムの場合、入居当日以降はオーナーと顔を合わせる機会がほとんどないため、最初に良い関係を築いておきましょう。

7 退去

退去の際に見落としがちな注意点を紹介します。


保証金の返却

保証金は退去から約2カ月後、入居時の支払者(会社)に返却されます。これは最後の公共料金の請求書の発行に日数がかかるためです。


借りていた物の返却

退去時に、借用品はすべて返却します。入居時に家具リストを作成するので、それをもとに返却物の確認をしておきましょう。その際、忘れがちなのが駐車ステッカー。ドライバーが紛失しても、雇い主である借主が責務を負うので、管理には注意しましょう。


室内の家具の配置

借りている間は家具の配置をどのようにレイアウトしても構いませんが、退去時は当初のレイアウトに戻しましょう。


退去日の状態確認

退去の日には、オーナー・借主・不動産会社の三者で状態確認をします。可能な限り、借りた本人が立ち会うようにしましょう。


ペットによるダメージ

退去時のダメージすべてが借主負担になるわけではありませんが、ペットに起因するものは100%借主が負担しなければいけません。


不具合箇所の修繕

例えば、水道の蛇口のパーツが取れたままになっていると、パーツ代の請求だけでなく、蛇口1セットすべてを請求されることがあります。


新型コロナで変わった賃貸トレンドの最前線

リモートワークやオンライン授業の定着と共に、家の中で過ごす時間が増え、「住まいの居心地」と「暮らしの充実度」がより近い存在になりつつあるのは周知の通り。こうした中、バンコクの住宅事情にもちょっとした変化が起きているようです。

外国人に対する入国規制の影響により、都心の人気物件にもチラホラと空室が見られるようになり、賃料はコロナ前より軒並み10%ほど値下がり。一部には通常の7掛けで借りられる物件もあるほどです。ここしばらく続いていた“貸し手市場(オーナー側優位)”から借り手市場への過渡期が到来し、まさに今が部屋探し・住み替えのチャンスと言えるでしょう。

入居者を募るためのあの手・この手のプロモーションも見逃せないものばかり。気になる物件が見つかったら、まずは不動産会社に相談してみましょう。


単身者にはホテル系列の「サービスアパート」がイチオシ!

もともと単身の日本人駐在員に人気なのがサービスアパート。ところが外国人観光客や出張者などの短期滞在者の利用が激減したことから、長期契約にメインターゲットをシフトするサービスアパートが急増しています。初年度の賃料値引き、電気・インターネット代込み、ランドリー無料、日本のテレビサービス込みといった入居者ニーズに応えるプロモーションが続々と登場し、1、2ランク上の高級アパート住まいも夢ではなくなっています。


夫婦・家族向け物件は広さ&ファシリティ重視がスタンダード

2、3ベッドルームを備えたいわゆる家族向けの物件は安定した需要があり、賃料にもさほど大きな変化は見られません。ただし“ステイホーム”が浸透するにつれ、やや築古でも間取りの広さやプライベート空間を重視したり、子どもの遊び場、屋内ゴルフ、フィットネス、緑がある中庭など設備の充実した物件を選ぶ世帯が増えているようです。また、以前よりも外食の機会が減っていることから、生鮮食品市場やスーパーマーケットへのアクセスも部屋選びの大きなポイントになっています。



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