“結核”は過去の病気ではない

タイでは年間1万2千人が死亡。治療で完治できるも、発見遅れが原因

タイでは年間1万2千人が死亡。治療で完治できるも、発見遅れが原因

地元紙によると、タイの有名歌手ナムターンさんが、母親と食事中に突如、喀血したのち意識を失い、数日後に帰らぬ人となった。当初、担当医師は原因がわからず治療の施しようがなかったと話していたが、その後、ナムターンさんの遺体を病理解剖したところ、結核だったことが判明。このニュースは、大きな波紋となってタイ全土を駆け巡った。
世界保健機関(WHO)によると、タイでは年間12万人が結核を発症し、増加傾向にあるという。そのうち、タイ疾病予防局結核研究所に登録されている結核患者数は8万人で、残りの4万人は自分が結核に感染していることを認識していないのだそう。
ちなみに、タイで結核による死亡者は年間約1万2千人で、日本の約10倍にも及ぶ。結核研究所のパリン所長によれば、結核は肺内結核と肺外結核の2つに分けられ、感染者の約8割以上が前者で、呼吸や咳などにより伝染するという。後者の場合は、鼻孔(びこう)や脊椎など全身に症状が及ぶものの伝染はしない。現在、結核は投薬治療により半年ほどで完治できる病気だが、発見が遅れると死に至る。
さらに、最近ではPM2.5など大気汚染により体内の抗体が壊され、結核を発症するケースもあるという。そのため、同研究所では「咳が止まらない」など異変を感じた際は、医療機関の受診を勧めている。結核は過去の病気ではない。早期発見、定期検診を推奨したい。

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