タイ障がい者団体の第一人者、 ついに堪忍袋の尾切れる
12日、障がい者団体「Accessibility is Freedom」のマーニット代表が、BTSアソーク駅でエレベーターの窓ガラスを破壊した事件がSNS上で話題になった。一見、バリアフリー化が進んでいるように見えるタイで、一体何が起きたのだろうか。
事件当日、車椅子利用の同氏は、BTSに乗車するためエレベーターでホームまで上がったが、ドアは外側からロックされており封鎖。
引き返して窓口へ向かうと、警備員とマネージャーから「エレベーターに乗車する場合は、身分証明書のコピーとサインが必要」と一言。
障がい者権利を認められないため、BTSへの無料乗車もできない、と言われたという。
結局、同氏は手続きをせず、自身で改めてBTSに乗車するためエレベーターに乗車しようとしたが…何回ベルを鳴らしてもスタッフは来ず。
ついに堪忍袋の尾が切れた同氏は、エレベーターの窓ガラスを破壊したという。
事件後、同氏は「反省しているが、長年に渡る政府の対応やバリアフリーの設計、身体障がい者へのサポートが不十分なことに、常日頃憤りを感じていた」とコメント。
1週間後にBTSと運輸省、バンコク首都圏庁による解決がなければ、裁判所に訴訟を提起する方針だ。
約20年前から政府に対して、身体障がい者が安心して利用できる公共交通機関の在り方を求めてきた同氏。
より暮らしやすい社会を実現するため、政府には尽力してもらいたい。