昨年11月にタイ・メーホンソーン県で起こった 売春事件に警察が関与。隠蔽、買収の末に。
43歳女性のナムペットさん(仮名)は、昨年11月に発生した売春事件で自分の娘が警察に脅迫されていたと、事件発生後から訴えていた。けれど、警察も人身売買の犯罪抑制局も捜査に動いてくれず。
その対応に業を煮やしたナムペットさんは4月21日、事件の一連の流れをマスコミに告発し注目を集めている。
事件の発端は、娘が麻薬を使っているように見える動画を撮るよう、警察がある人物に依頼。
その動画を娘に見せ、麻薬使用罪で逮捕されるか、売春するかと脅迫。
娘はやむを得ず後者を選んだのだ。
事件発覚後、警察はナムペットさんの通報に対し「被害者の勘違いだ」と却下。
しまいには100万Bを渡すから訴えを止めるよう、ナムペットさんを買収しようとしたという。
しかし、今回マスコミが取り上げたことで事件は一気に明るみに。
買春に関与したのは、高級公務員、警察、教師を含む約30人と公表された。
関与者らが明確になった後には、メーホンソーン県裁判所が逮捕状を出すとのこと。
タイの法律では、15〜18歳の子どもの人身売買は、4〜10年間の懲役または8〜20万Bの罰金。
警察が行った場合は、この3倍の懲役になるという。
ただ、どんなに法律が厳しくなったとしても、国家組織が隠蔽を図るようであれば、解決までの道のりはまだ長いだろう。