税制改正で自動車業界に追い風

2016年は生産台数200万台など、ゆるやかに回復。
2036年にはEV120万台を目指す

2016年1月1日から自動車取得税が改正される。それにともない、2日〜13日まで開催されているタイ国際モーターエキスポ「The 32nd Thailand International MOTOR EXPO 2015」では、各メーカーがゼロ金利ローンや無料の自動車保険などの販促プロモーションを大々的に展開し、駆け込み需要の取り込みを図っている。旧税との違いは、税率の上昇。日本と同様に排気量によっても変わるのだが、車種に応じても課税率が違うのが特徴。一般向けのセダンやSUVは5〜10%増と軒並み高く、業務用として使われることが多いピックアップトラックやSUT(スポーツユーティリティトラック)が比較的低く設定されている。物品税局のソムシャーイ・プーンサワット局長は、2016年の国内販売台数が約80万台、輸出台数が約120万台と予測し、生産台数が2013年ぶりに200万台に回復すると発表した。さらに税率改正により、税収が前年比50〜100億バーツ(以下B)増加し、自動車取得税の総額は1000億B(80〜100万台)に達すると試算している。税制改正の狙いは、税収もさることながら、環境に配慮したエコカーの普及も目的。タイ投資委員会(BOI)の新恩典にもあるように、タイは今後、製造業の競争力強化を目標に掲げ、付加価値の高い製品を世界に向けてアピールしていくことを目指している。そのため現在、エネルギー省、運輸省、科学技術省、工業省が連携し、推し進めているのが「電気自動車(EV)」。エネルギー省エネルギー政策企画事務局のタワーラット・スータブット局長は、“ガソリン”となる電気スタンドの設置・運営を民間企業にも許可する法律改正も示唆しつつ、「2036年までにEVを120万台に増やしていきたい」と話した。今回のタイ国際モーターエキスポでは、成約台数は前年比18%増、5万台が見込まれ、経済効果は550億Bにも上るとされている。長らく低迷が続いてきた自動車業界だが、ゆるやかに持ち直し、輸出も堅調が続くと見込まれている。タイの日系企業にとっても大きな意味を持つ自動車産業の復活を、願わずにはいられない。

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