出張者完全ガイド
プノンペン編

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 プノンペン空港から市内までタクシーで約40分だったが、混んでいれば1時間はかかる。道路は整備されているものの、バイクの混雑ぶりはバンコク以上。また、ところどころで荒い運転も目立ち、2車線に3台の車が並走するようなことも多々見られた。 街並みにおいて、バンコクと大きく違う点では、高い建物が明らかに少ないこと。地元の駐在員に聞けば、オフィスビルは6つほどで、日系企業が入居する場所は主に3つ。駐在員に知られる有名なオフィスビルの一つが、JETROや大手日系企業などが入居する「プノンペンタワー」で、22階にはオシャレなラウンジを利用できる「H22」というホテルも入っている。翌日のミーティングが同じビル内であれば、こんなにラクなアクセスはない。

工業団地などの所用がなければ、市内はドライバー付きレンタカーではなく、トゥクトゥク(タクシーはほとんど走っていない)での移動をおすすめする。トゥクトゥクはホテルの前や繁華街に昼夜待ち構えており、比較的簡単につかまる。交渉が必要となるが、カタコトの英語は通じ、10分強の近場であれば2ドル、30分ほどなら5ドルが目安。ちなみに通貨は、米ドルを使うのが一般的。現地通貨のリエルは当然、カンボジア内だけでしか流通していないため、短期滞在で残ってしまうともったいない。そのため、多少のマイナスは考慮してもドルで行動するのが、出張者には都合がいいだろう。ホテルは東横インなどの日系からソフィテルといった大手外資系までさまざまあり、東横インの価格やクオリティは日本と同等というのがうれしい。「安心して利用できる」といった声も多く聞かれ、ネットの回線速度などもまったく問題はない。また、一軒家をリノベーションしたリゾートホテルも市内にあり、ときに出張者も利用するなど、優雅なビジネストリップが味わえる。

また、レストランはバンコクと比べると数は圧倒的に少ないが、本格的な和食店やフレンチなどもあり、数日の出張であれば十分こと足りる。接待に使える個室完備の飲食店も多数あるため、本書を参考にしてもらいたい。

土日が絡めば、ぜひ一度、イオンモールに行ってみてほしい。プノンペンの土日の動線を変えたと言えるほどの集客を誇り、ときに広大な駐車場は満杯、家族やカップルであふれかえっている。現地のSIMカードはこちらで購入もでき(パスポート必須)、飲食店から家電量販店なども入居している。何か困ったときは、イオンに来れば大抵のものは揃うので、特に日本人には頼りになる。法律面からみても参入障壁がタイに比べて少ないカンボジア。タイ+1として、そのポテンシャルを見逃すことはできないだろう。

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ビジネスから生活まで現地のあるある情報

ボーナスは1ヵ月分


一般的なカンボジア企業のボーナスは、1ヵ月分が普通。なかにはボーナスを出さない企業もまだまだ多く存在するという。支給時期は企業によってまちまちだが、ローカル企業は正月前といったケースが多い。ちなみにタイと同様に採用に関しては、3ヵ月の試用期間があり、人件費は高騰化傾向。GDP成長率が毎年7〜8%のため、今後も人件費の高騰は続いていくとみられている。

ゴルフ事情


プノンペンでもゴルフが駐在員の共通言語というのは同様。しかし、一般的に利用されるゴルフ場はたった4つしかなく、値段もバンコクに比べて割高傾向。例えば、駐在員御用達の「ガーデンシティ」は、週末のビジターが110ドル+キャディへのチップ(カート代は別途30ドル)。設備もタイの一般的なゴルフ場と比べて、劣っているのは否めない。ちなみにゴルフクラブもタイと同様に高い。中古市場に出回っている種類や数も少なく、自ずと高騰化するという。

 

カンボジア基本情報

正式国名:カンボジア王国
首都:プノンペン
公用語:カンボジア語
国土面積:18.1万平方キロメートル
民族:90%がカンボジア人(クメール人)
人口:1470万人(2013年政府統計)
在留日本人:2270人(2014年10月現在)
国教:仏教(一部少数民族はイスラム教)
通貨:リエル(ドルも使用可)
為替:1米ドル=4,062リエル、2016年8月時点
GDP:約177億米ドル(2015年)
1人当たりのGDP:1,140米ドル(2015年)
タイとの時間差:なし
国際電話番号:+855
出典:外務省 カンボジア基礎データ、JETRO

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