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タイが抱える課題

  1. デジタル経済社会省のプティポン大臣は8日、無線LANサービスを提供する全国のカフェや飲食店に、来店者のネット閲覧履歴を90日間分保存し、政府に送るよう指示した。そのデータは、8月末に設立された「フェイクニュース対策センター」が管理し、嘘の情報を発信した者を追跡するという。  同省は「フェイクニュースの防止」を目的に掲げるが、国際人権団体 「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」のタイ代表が「どんな内容がフェイクとされるかは曖昧。政府が反対意見を封殺したり、都合の悪い情報を隠したりする可能性がある」と懸念する。  同センターは関連機関の協力の下、インターネットやソーシャルメディア上のニュースを監視する組織。フェイクニュースがあれば、同省のウェブサイトやライン公式アカウントを通じて、国民に通知する。関連機関は“正しい”情報を提供する必要があり、最終的に政府が“正しい”と判断した情報を公開するという。プティポン大臣は「個人情報を悪用することはなく、あくまでインターネット上のプラットフォームを介した不正行為防止のための措置」と念を押す。  なお、同センターの設立に先立ち、国立開発行政研究院(NIDA)の世論調査機関「NIDAポール」は8月14〜16日、全国15歳以上の1522人にフェイクニュースに関する調査を実施。それによると、「ネット上のフェイクニュースを信じたことがあるか」との質問に対し、「信じたことがない」との回答が61.23%を占めた一方、「信じたことがある」が27.59%、「偽の情報か判別できない」が11.18%だった。4割がフェイクニュースの影響を受けているということになる。また、「同センターの設立に賛成か」という質問には、86.98%が「賛成」と答えた。どうやら国民のお墨付きの上で同センターが設立したようだ。  ただ、海外投資家の目に今回のネット検閲がどのように映るか。仮に、民主主義の根幹をなす「表現の自由」を侵害していると判断されれば、投資熱は冷え込むだろう。
  2. 干ばつによる「農家救済策」、8〜9月の2カ月限定で支援金の給付規模を拡大した「福祉カード」。これらと共に今年8月、新政府が景気回復に向けた突破口として打ち立てた第3の国民支援策がいよいよ始まった。
  3. 国家汚職制圧委員会(NACC)は、タイ下院議員80人の資産状況を公開した。これによると、先の総選挙で台風の目となった新未来党のタナトーン党首が、資産50億Bを超えたという。議員によっては数千万Bの価値と言われるタイのお守り「プラ・クルアン」や、牛500頭など、珍しい資産にも注目が集まっている。  注目のタナトーン党首の内訳は、ヨット1,000万Bのほか、新党結成の際に党へ貸し付けた約1億9,000万Bのローンなど、総額56億Bとなった。自動車部品メーカー「タイサミットグループ」の副社長でもある同党首は、「同党の設立が遅く、資金集めに時間的余裕がなく、党に貸し付ける形で運営資金とした」と経緯を語っている。同党は、今後3年間に渡って、8,000万B、4,000万B、4,120万Bと、同党首に対し、返済していくという。  これについて選挙管理委員会は、一連の融資が法律に抵触するかどうかを検討中。仮に、同委員会が抵触すると判断した場合、タナトーン氏は最大5年間の禁固刑となるとともに、5年間の選挙権が剥奪とされる。さらに、同委員会が憲法裁判所に訴え、解党処分もあり得るという。  政府内の法律専門家でもあるウィッサヌ副首相は「タナトーン氏の融資が政党財源として考えられるかどうかが焦点。この点について法律では曖昧な表現のため、選挙管理委員会に一任されるべきだ」と話している。  一方、タイ・シビライズド党のモンコンキット党首は「プラ・クルアン」計7,000万B(相当の価値)を所有。また、新未来党のスポークスマンであるパンニカ議員は、資産の大半がジュエリーやアクセサリー品だったという。同党のピヤブット議員は、ノンタブリー県の土地(350万B)に加え、タイ語と外国語の書籍、計125万B相当を所有。国民国家の力党のパーリーナー議員は、牛500頭(1,700万B相当)の資産を有する。  プラユット首相や閣僚については、NACCが「前閣僚は総辞職後30日以内に再び任命された場合は、資産報告の必要なし」とした。
  4. 「エネルギーはすべての国における経済発展の根幹」と潘基文前国連事務総長がいう通り、エネルギー施策は国の繁栄を大きく左右する。タイでもエネルギー施策は重要案件とされており、7月末にはエネルギー政策「Energy for All(すべての人にエネルギーを)」がぶち上げられた。  これは、地元住民らでつくる地域コミュニティが豊富な農業廃棄物を燃料とする再生可能発電事業を営めるよう推進するもの。最終的には、低所得者でも十分に電力を使用できるよう、インフラを整備したい考えだ。  政策の実現に向け、タイ国家エネルギー政策委員会(NEPC)は9月11日、地域コミュニティによる電力プロジェクトを承認。国営企業と民間企業が地域コミュニティと合弁で事業を展開し、太陽光発電所やバイオマス発電所などの再生可能エネルギープロジェクトを運営できるようになった。プロジェクトには民間企業の他、タイ王国発電公社(EGAT)と地方配電公社(PEA)も投資できる。  このプロジェクトには多くのメリットが挙げられる。代替エネルギーの開発が進めば、PM2.5などによる大気汚染が改善。そして、長期的には電力コストが削減されれば、地方住民に安価な電力が供給されることになる。さらに、地域コミュニティは燃料となる原材料や余剰電力を販売することで収入を生み出し、発電所の株を所有する地元住民に還元することも可能だ。  プロジェクトの資金については、当初は民間企業に100%投資させ、2〜3年目は地域コミュニティが省エネルギー促進ファンドから融資を受け、民間企業と共に30〜40%を投資するとの道筋を示す。開発コストは、1案件につき約2〜3億バーツ、1世帯ごとの年間収入は15万9,000バーツに上る見通し。今年末には最初の試験プロジェクトを立ち上げ、2022年までに事業を開始する方針だ。  環境や貧困、エネルギーの問題を同時に解決し得る“一石三鳥”の同政策。さらなる経済発展の起爆剤となるか、注目が集まる。
  5. 今年の世界経済を読み解くためのキーワード「米中貿易摩擦」。大国同士の意地の張り合いが、世界経済にも波及しているのは周知の通りで、「中国から米国へ輸出できないのであれば他国で生産するしかない」と移転へ舵を切る企業が増えている。そしてタイは、中国に拠点を持つ企業に対し「タイに生産拠点を!」とラブコールを送っている。  そんな中、中国特別行政区の香港の投資家や企業がタイへの進出を加速させている。香港といえば、「逃亡犯条例」改正案に端を発したデモの真っ只中。米中貿易摩擦とのダブルパンチに嫌気が差した香港投資家がこぞってタイへの投資を検討あるいは進めているというわけだ。  タイ工業連盟によると、すでにタイへの移転を決めたとして、香港のキッチン用品メーカー「マイヤーグループ」、貿易会社「Li & Fung」などの名を挙げたほか、こうした動きを後押しする理由として、今年6月に発行された、香港とASEAN加盟国との自由貿易協定(AHKFTA)があるとした。これにより、香港とASEAN加盟国の原産品の関税は撤廃されるからだ。7月には、香港の投資家50人がタイ政府の招待で、東部経済回廊(EEC)地域を視察。香港投資家の多くは、エレクトロニクス、コンピュータ部品、自動車部品への投資意欲を見せたという。タイ投資委員会(BOI)によれば、今年上半期の香港からの直接投資(FDI)認可は21案件。投資額は146億バーツで、中国と日本に続き第3位になった。これは、前年比約4倍の投資額だ。  不安定な情勢が続く中、貿易にも影響は出ている。両国の貿易額(1〜7月)は前年同期比12%減で、タイから香港への輸出も同8.1%減となっている。影響は観光業にも及ぶ。タイ国政府観光庁は、「2018年にタイを訪れた香港人は100万人(前年比31%増)だったが、今年(1月~9月)は同7%減少している」とした。タイにとって、香港の投資増は喜ばしいが、主産業である観光や貿易への影響もあるため、諸手を挙げては喜べないだろう。

    タイと香港

  6. 個人消費などの内需を中心に、緩やかに成長するタイ経済。しかし、タイ中央銀行(BOT)をはじめとする金融機関では、近年の家計債務の増加傾向について懸念を示している。  タイ国家経済社会開発委員会(NESDB)は2日、今年第1四半期における国内の家計債務残高が、昨年の6.3%増となる13兆バーツ(約45兆億円)に達したと発表した。これはGDP(国内総生産)比の78.7%となり、11兆バーツを記録した2016年12月以来の高水準になった。また同比94.8%と、アジア主要34カ国の中でも群を抜いて家計債務問題が深刻化する韓国に次ぐ結果となり、危機感を感じざるを得ない状況にある。   2017年頃より、頻繁にタイ国内で取り沙汰される家計債務問題。現在は約7千万人の総人口に対し、一人あたり18万バーツの負債を抱えているとされる。また、不良債権の割合を昨年と比較すると、自動車ローンは32.3%増、クレジットカード負債は12.5%増となり、総額は1,274億バーツにまで達するという。BOPではこういった現状を改善するため、今年1月より住宅ローンの融資基準を強化する「LTV(ローン・トゥ・バリュー)」を導入。融資上限を物件評価額の80%とするなどの規制を設け、債務の膨張に歯止めをかける対策を講じているが、大きな成果には至っていない。 「このような債務膨張の背景には、世界経済の鈍化に加え、豊かな暮らしを求めるタイ人のライフスタイルの変化がある」と警鐘を鳴らすのは、BOTのティッタナン金融政策委員だ。同氏によると、若年層を中心に安易に債務を抱える国民が増加傾向にあり、とりわけ返済困難な状況に陥る低所得者層が急増しているという。また、こうした人々は通常の2倍以上の高金利で金銭を貸し付ける違法金融業者を利用することが多く、タイ経済へさらなる悪影響を及ぼすだろうと言及。融資規制について、今後も強化を図っていくとしている。  政府は先月、3,160億バーツの予算を投じて国民支援に着手すると明言したばかり。どちらも今後の動向と行く末に注目が集まる。
  7. タイ米の不作が深刻だ。タイ米輸出業者協会によると、今年は干ばつにより米の生産量が前年比4〜5割減となる見通し。例年だと約850万〜950万tは生産されるが、今年は400万〜450万tにまで落ち込むとみられる。経済損失は約500億バーツに及び、タイ経済が深刻なダメージを被るのは不可避だ。  供給減で籾米(籾殻が付いた米)相場は昨年末時点の1万6,000バーツから、現在2万5,000バーツまで上昇。とはいえ、農家にとってこの上げ幅は不十分だろう。本来、生産量が半減すれば、価格が倍増しなければ収入は落ち込んでしまうからだ。相場高が限定的となった理由は、主な輸出先である中国の在庫が潤沢なことと、バーツ高が影響している。  商務省によると、今年1〜7月の間、米の輸出量は前年同期比21.6%減の490万t。問題は金額ベースで、18.8%減の818億バーツに留まった。同省は、バーツ高により、他の生産地よりもタイ米が1t当たり760バーツ割高になったと説明。加えて、中国の需要減退で単価が伸び悩んだもようだ。  同協会のチャルーン会長は今年の年間予測輸出量を950万tから900万tに、金額を1,550億バーツから1,450億バーツに下方修正した。これは過去4年間で最低の水準。タイ米の輸出競争力低下に危機感を持った同省のジュリン大臣は、中国の他に、イラクやインド、ニュージーランド、フィリピン、日本など新たなマーケットを開拓する方針を示している。  もちろん、タイ米の供給減は国内でも大きな問題となっている。もち米価格は昨年末に1kg20〜25バーツだったが、今年8月には40〜50バーツに高騰。一部の精米所はもち米のさらなる価格上昇を見越し、あえて販売せずに在庫として抱えているようだ。もち米を必要とする飲食店や消費者に不当な不利益を与えるとして、ジュリン氏は精米所の悪質な棚上げ行為に対し、最大10万バーツの罰金または禁錮5年の刑を科すると注意している。  農業に不作はつきもの。生産者も消費者も、今は我慢の時なのかもしれない。
  8. 7月半ばの新政権発足から1カ月余り。政府はいよいよ“本格的な景気回復の実現”に向け、本腰を入れる姿勢を国民に示した。  タイ国家経済社会開発委員会は19日、今年第2四半期のGDP(国内総生産)の伸び率が2.3%と過去5年で最低を記録し、GDPの見通しを5月時点の3.3〜3.8%から2.7〜3.2へと下方修正すると発表した。また発表の3日前には、ウッタマ財務大臣が経済閣僚会議を実施。この中で、総額3,160億バーツ(約1兆円)の予算を投じて国民支援に着手することを明言。次のような対策を講じるとした。  まず1つ目は、水不足により甚大な被害を被る農家への救済策だ。銀行では既存の貸出金利の引き下げや返済期間の延長、早期復興のための融資といった便を図るという。  続いて2つ目に挙げられたのが、2017年より導入される「福祉カード」の拡大だ。これは全国に1450万人いるとされる年収10万バーツ以下の低所得者層に対し、毎月一律500バーツを給付するというもの。今回は8〜9月の2カ月間に限り、特別補助金を1人につき500バーツ上乗せする他、65歳以上の高齢者にはさらに500バーツ、6歳以下の子どもを持つ家庭には300バーツが給付される。しかしながらこれには約200億バーツというバラマキ予算が財源とされるため、根本的な改善策となり得ないことは想像に難くないだろう。  さらに最も賛否を呼ぶのが、3つ目の観光政策だ。国内旅行業の押し上げを目的とする同政策では9月26日〜11月30日の期間中、アプリで申請を行った18歳以上の受給希望者に対し、国内旅行資金として1人につき1,000バーツを支給。加えて、3万バーツ以下の旅費の15%を還元する予定だという。政府としてはこれにより電子商取引の促進も期待したい考えだが、「雨季はそもそも旅行に適さないため、給付の期間が短すぎる」「支援金額が少額過ぎて魅力を感じない」などと、早くも国民の不満が目立つ結果となっている。  まずは今回の対策が低迷する個人消費に弾みとなるか否か、期待して見守るばかりだ。 7月半ばの新政権発足から1カ月余り。政府はいよいよ“本格的な景気回復の実現”に向け、本腰を入れる姿勢を国民に示した。  タイ国家経済社会開発委員会は19日、今年第2四半期のGDP(国内総生産)の伸び率が2.3%と過去5年で最低を記録し、GDPの見通しを5月時点の3.3〜3.8%から2.7〜3.2へと下方修正すると発表した。また発表の3日前には、ウッタマ財務大臣が経済閣僚会議を実施。この中で、総額3,160億バーツ(約1兆円)の予算を投じて国民支援に着手することを明言。次のような対策を講じるとした。  まず1つ目は、水不足により甚大な被害を被る農家への救済策だ。銀行では既存の貸出金利の引き下げや返済期間の延長、早期復興のための融資といった便を図るという。  続いて2つ目に挙げられたのが、2017年より導入される「福祉カード」の拡大だ。これは全国に1450万人いるとされる年収10万バーツ以下の低所得者層に対し、毎月一律500バーツを給付するというもの。今回は8〜9月の2カ月間に限り、特別補助金を1人につき500バーツ上乗せする他、65歳以上の高齢者にはさらに500バーツ、6歳以下の子どもを持つ家庭には300バーツが給付される。しかしながらこれには約200億バーツというバラマキ予算が財源とされるため、根本的な改善策となり得ないことは想像に難くないだろう。  さらに最も賛否を呼ぶのが、3つ目の観光政策だ。国内旅行業の押し上げを目的とする同政策では9月26日〜11月30日の期間中、アプリで申請を行った18歳以上の受給希望者に対し、国内旅行資金として1人につき1,000バーツを支給。加えて、3万バーツ以下の旅費の15%を還元する予定だという。政府としてはこれにより電子商取引の促進も期待したい考えだが、「雨季はそもそも旅行に適さないため、給付の期間が短すぎる」「支援金額が少額過ぎて魅力を感じない」などと、早くも国民の不満が目立つ結果となっている。  まずは今回の対策が低迷する個人消費に弾みとなるか否か、期待して見守るばかりだ。
  9.  「今年中に日本産の豚肉がタイのスーパーに並びますよ」と話すは、日本のある流通会社幹部。8月9日、日本の農林水産省は厚生労働省と連携してタイ政府当局との間で協議を進めていた、日本産豚肉の輸出解禁が決定したと発表。タイにおける他国産豚肉の輸入解禁は、日本が初めてだという。  さっそく、農水省では、対タイ輸出豚肉を取り扱いを希望する施設の認定手続きや、輸出検疫証明書の発行手続きなどを定めた「対タイ輸出豚肉の取扱要綱」を定め、自治体に通知。今後は、同要綱に基づいた施設の認定が行われ、輸出検疫証明書が添付された施設由来の豚肉のみが、タイ向けに輸出可能となるそうだ。つまり、世界的な知名度を誇る日本産の高級豚肉として、中でも、とりわけ有名な鹿児島産の黒豚が、タイでも食べられる可能性があるというわけだ。  同省によると、日本産の豚肉の輸出解禁への道のりは長く、日本政府は、2012年7月にタイ政府宛に輸出解禁を要請し、交渉を開始。18年2月には、タイの行政職員が鹿児島県の食肉施設の現地調査をするなどして、ようやく今年7月に合意にこぎつけたそうだ。安倍政権が農林水産物の輸出額を2019年中に1兆円に拡大する目標を掲げているだけに、これは大きな成果と言えるだろう。  前出の幹部は、さらにこう続ける。「ここからですよ。特に九州産の高級黒豚は、それだけで付加価値があります。他との差別化という意味で強いでしょう。ブランド牛を広めた手法が使えると思います」。  タイでは、鶏肉と豚肉の消費が多く、豚肉の1人あたりの年間消費量は、日本人の1.2~1.4倍。牛肉は、宗教上の理由や牛を食べる習慣がなかったことで浸透するのに時間がかかったが、豚肉はタイ人にとっては身近な存在。さらに、昨今のタイ人のブランド志向や品質にこだわる層が増えていることが、日本からの豚肉輸出の追い風となるに違いない。早ければ、年内にもスーパーに並ぶ可能性があるというから、今から待ち遠しい限りだ。
  10. タイの英字新聞「バンコク・ポスト」は5日、新政府の閣僚7人を集め、「ROADMAP TO SUCCESS : UP CLOSE WITH THAILAND’S NEW MINISTERS」と題したフォーラムを開催した。テーマが示す通り、タイ経済の成長に向けた方針を各大臣が発表。主要産業である輸出のテコ入れから低所得者向けの政策まで、幅広い分野で議論が今後進みそうだ。  先陣を切ったのは、ウッタマ財務大臣。「タイ経済は輸出に大きく依存している」と重要性を強調した上で、米中貿易戦争がタイの輸出低迷に繋がっていると指摘した。  そこで、ジュリン商務大臣はASEAN10カ国に日、中、韓、豪、インド、ニュージーランドを含めたASEANプラス6との自由貿易協定(FTA)の締結を進める。世界のGDPの3割を占めるこの16カ国との貿易を促進し、輸出額を回復させたい考えだ。5年間の軍政時代にFTAが解除された欧州についても、民政移管後を機に協定が復活するとの期待を示した。  スリヤ工業大臣は米中貿易戦争のメリットに注目する。同氏は経済が冷え込む中国の代わりに、投資マネーをタイにシフトさせるべきと主張。特に自動車業界と東部経済回廊(EEC)への投資支援策には力を注ぐという。  ソンティラットエネルギー大臣はタイを「東南アジアの電力センター」とする構想を披露。タイで大量に生産されているパーム油の活用などにより、電力コストを下げたいと話した。  他にも「医療用大麻の合法化」(アヌティン保険大臣)、「医療観光の促進、地方都市へのインバウンド需要喚起、eスポーツの国際大会開催支援、ビニール袋の削減」(ピパット観光・スポーツ大臣)、「『GRAB』の合法化や交通系ICカードの一元化、PM2.5対策、運賃値下げ」(サックサヤーム運輸大臣)、「主要農作物における最低・最高価格の設定」(ジュリン商務大臣)などの政策が挙がった。  いよいよ本格的に動き出した新政府。国民から真に支持を得て、長期政権となれるか。プラユット内閣の真価が問われる。

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  1. 干ばつによる「農家救済策」、8〜9月の2カ月限定で支援金の給付規模を拡大した「福祉カード」。これらと共に今年8月、新政府が景気回復に向けた突破口として打ち立てた第3の国民支援策がいよいよ始まった。
  2. 出生数増は素晴らしいが.......。 若年出産が引き起こす痛ましい事件
  3. リンピックの競技種目といえば、その回の開催国のお家芸である種目が注目されることが多い。だから「あれ?」とか「なんで?」と、採用となったり不採用となったりする種目について不思議に思うこともある。野球とソフトボールが競技種目から外された大会では、「え!」と思わず声に出してしまったが、アメリカ大陸やアジア以外では野球人口などたいしていないのだから、よく考えてみれば当然だったのかもしれない。  しかし、来年の東京オリンピックでは、空手、スケートボード、サーフィン、スポーツクライミングと共に、野球とソフトボールが追加種目として復活する。僕のような野球ファンにとっては嬉しい限りで、しかも会場となる球場は、僕の地元にある横浜スタジアムなのである。この球場のいいところは、まず屋根がないこと。また、急傾斜のすり鉢状のスタンド席から観戦するゲームの様子は、横浜スタジアム独特の臨場感がある。  あいにくチケットを手に入れることはできなかったが、きっと球場近くでパブリックビューも行われるだろうから、スタンドからあふれる歓声と共に侍ジャパンの活躍を楽しみたい。
  4. デジタル経済社会省のプティポン大臣は8日、無線LANサービスを提供する全国のカフェや飲食店に、来店者のネット閲覧履歴を90日間分保存し、政府に送るよう指示した。そのデータは、8月末に設立された「フェイクニュース対策センター」が管理し、嘘の情報を発信した者を追跡するという。  同省は「フェイクニュースの防止」を目的に掲げるが、国際人権団体 「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」のタイ代表が「どんな内容がフェイクとされるかは曖昧。政府が反対意見を封殺したり、都合の悪い情報を隠したりする可能性がある」と懸念する。  同センターは関連機関の協力の下、インターネットやソーシャルメディア上のニュースを監視する組織。フェイクニュースがあれば、同省のウェブサイトやライン公式アカウントを通じて、国民に通知する。関連機関は“正しい”情報を提供する必要があり、最終的に政府が“正しい”と判断した情報を公開するという。プティポン大臣は「個人情報を悪用することはなく、あくまでインターネット上のプラットフォームを介した不正行為防止のための措置」と念を押す。  なお、同センターの設立に先立ち、国立開発行政研究院(NIDA)の世論調査機関「NIDAポール」は8月14〜16日、全国15歳以上の1522人にフェイクニュースに関する調査を実施。それによると、「ネット上のフェイクニュースを信じたことがあるか」との質問に対し、「信じたことがない」との回答が61.23%を占めた一方、「信じたことがある」が27.59%、「偽の情報か判別できない」が11.18%だった。4割がフェイクニュースの影響を受けているということになる。また、「同センターの設立に賛成か」という質問には、86.98%が「賛成」と答えた。どうやら国民のお墨付きの上で同センターが設立したようだ。  ただ、海外投資家の目に今回のネット検閲がどのように映るか。仮に、民主主義の根幹をなす「表現の自由」を侵害していると判断されれば、投資熱は冷え込むだろう。
  5. 暑い日が続いた東京も、10月半ばに近づくとかなり秋めいてきた。コオロギの羽の音色も、心なしか大きくなってきたような気がする。そんなふうに秋を感じるようになると、なんとなく恋しくなるのが灯火である。焚火や提灯、そしてハロウィンの月だけにキャンドルの揺らいだ炎もなかなか素敵だ。  さて、オリンピックの灯火といえば、やはり聖火だろう。そんなオリンピック聖火は、来年の3月12日にギリシャ古代オリンピア市聖火採火式をスタートし、3月20日に宮城県の航空自衛隊松島基地に到着する予定。その後、石巻市から岩手県内を駆け抜け、福島県といった震災地をリレーして日本国内をくまなく巡ってから関東エリアへ。途中、いくつかのセレモニーを経て、国立競技場に到着することになっている。  あの震災から早9年目。東京オリンピック聖火には、“復興の火”という意味も込められている。
  6. 「ドカンと一発当てて一攫千金!」。よほど経済的にゆとりのある暮らしでなければ、誰しも一度は夢見たことがあるだろう。一般的にタイ人には賭け事好きが多いと言われるが、近年は単なる娯楽の域を超え、社会問題としても注目を集めている。

今月人気の記事

  1. 在タイ日本人に朗報! 情報感度の高い方はタイのニュースやSNSを通してすでにご存じかもしれないが、タイへ入国する際に記入する「出入国カード」が廃止される。  これは9月17日に開かれたビジネス雑誌の創刊5周年記念イベントに出席した、タイ首相府のコプサック副大臣が明かしたもの。同副大臣はスピーチの中で「外国人がもっと容易にタイへ来られるよう、政府として『出入国カード(TM.6)』を廃止する。また、外国人を宿泊させた場合、ホテルなどのオーナーに対して24時間以内の報告を義務付けている『TM.30』も撤廃する」と言及。早ければ2、3カ月以内に実現させ、今後はアプリで個人情報などを登録する方式を採用するという。  また報道によると、タイに滞在する外国人が居住地を90日ごとに報告する「90日レポート」についても、アプリ上で行えるようになるという。  これまで入国管理局では膨大な「TM.6」を保管してきたが、業務上、使用する必要がなくなったことも廃止理由として挙げられている。  気になるアプリの利用方法は①入国審査場で係員から配布されるQRコードを自身のモバイル端末でスキャンする。登録後、問題がなければ直ちに審査が完了 ②ホテルなど宿泊施設に到着後、QRコードとパスポートを宿側に提示する。これにより、面倒なカード記入から解放されるというわけだ。外国人にとっては嬉しいニュースと言えるだろう。
  2. BTSシーロム線タラートプルー駅近くにある都内のコンドミニアムで17日3時頃、女性の遺体が発見された。彼女はイベントコンパニオンのランラベールさん(25)。防犯カメラには彼女を運ぶ男の姿が映っており、SNS上で「男が強姦して死なせた」との憶測が飛び交っている。  女性は16日16時頃、「パーティー会場で酒を何本も飲まされた」と友人にSNSでメッセージを送ったのを最後に音信不通に。心配した友人らは主催者に連絡したが、「男性と一緒に帰った」と伝えられたという。その後、男から連絡があり、指定のコンドミニアムへ迎えに行ったが、彼女は死亡していた。  防犯カメラには16日18時頃、男が意識のない彼女を自宅に連れ込み、翌17日深夜1時半頃にロビーへ運ぶ男の姿が映っていた。警察は男をモデルのナムウン氏(25)と特定。同氏は「彼女が泥酔し、目を覚まさなかったので彼女の友人を呼んだ。死んだかは分からなかった」と容疑を否認しているという。  警察の発表によると、死因は急性アルコール中毒。彼女のスマートウォッチでは、16日17時に脈拍が止まっていた。供述通りならば、ナムウン氏は女性が心肺停止状態になってからもずっとそばに居たことになる。さらに、彼女の洋服がパーティー前後で変わっており、「彼に強姦されてたのでは」との声も挙がっている。今のところ、真相はベールに包まれている。
  3. 干ばつによる「農家救済策」、8〜9月の2カ月限定で支援金の給付規模を拡大した「福祉カード」。これらと共に今年8月、新政府が景気回復に向けた突破口として打ち立てた第3の国民支援策がいよいよ始まった。
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