【タイ進出動向】ファミリーマートがセントラルGとの連携強化 他

経済成長を続けるタイで、躍動する日系企業の“いま”を伝えるビジネストピックを紹介

セントラルGとの連携強化。百貨店カード「ザ・ワン・カード」と提携
ファミリーマート

【今週のビジネストピック】ファミリーマートがセントラルGとの連携強化 他

タイのコンビニエンスストア第2位ファミリーマートは、筆頭株主の財閥セントラル・グループとの連携を強化し、セントラル百貨店で発行している会員カード「ザ・ワン・カード」をファミマの店舗内でも利用できる新サービスを開始すると発表した。代金の支払時にカードを提示すると、25バーツ(約90円)ごとに1ポイントが加算され、80ポイントが貯まると10バーツの金券と交換できる仕組み。これにより6億バーツほどの増収を見込む。昨年の年間売上高の3.5%ほどに相当するという。ザ・ワン・カードの発行枚数は現在、約500万枚。セントラルでは2015年中に900万枚台に、5年後には1300万枚を目指すとしている。
タイでファミリーマートを展開する事業会社セントラル・ファミリーマート(称号変更前はサイアム・ファミリーマート)は、日本のファミリーマート本社が直接間接合計で90%を超える株主構成だったのを2012年9月に出資の見直しを実施。その結果、日本のファミリーマートが48.20%の保有に後退し、筆頭株主には50.29%を持つセントラル・グループ傘下の小売事業統括法人セントラル・リテール・コーポレーション(CRC)が就く新たな体制ができあがった。セントラル・グループが持つネットワークと小売のノウハウを生かすのが目的だった。
新生ファミリーマートでは、店舗のレイアウトやレジ袋を一新するなど独自性を発揮した結果、政局の混乱で消費が伸び悩んだ今年であっても、出店を加速することができた。公共料金の支払いサービスや店内調理も展開し、更なる広範な客層を取り込む方針だ。年末までにタイ全域で1200店舗を達成できる見通しで、10年後に3000店舗の体制を目指している。


 

12/5 自動車部品の設備投資に約65万ドルの強調融資
都筑製作所

自動車部品、建設機械向け部品の製造を手掛ける都筑製作所(長野県)は5日、中堅・中小企業向け海外事業支援のための投資クレジットラインの制度を活用し、三菱UFJリースのタイ法人BMULとの間で総額約65万1,000米ドル(約7,800万円)のファイナンスリース契約を締結した。自動車部品製造ラインの設備費等に充てる。BMULが国際協力銀行と民間金融機関との間で締結した貸付契約に基づく協調融資。国際協力銀行の融資分は約44万3,000ドル。


 

12/8 LSI後工程の生産能力強化のため工場新棟を建設
ローム

半導体・電子部品のローム(京都市)は8日までに、産業界で需要が増している集積回路(LSI)の後工程の生産能力を強化するため、タイの製造子会社ROHM Integrated Systems (Thailand) Co., Ltd. の敷地内に工場の新棟を建設することを決めた。新棟はRC構造の地上3階建て。延床面積は2万8800平方メートル。洪水対策として1階部分を3メートルかさ上げする。年内に着工し、1年後の2015年末の竣工を目指す。これにより、同社のLSI後工程の生産能力は従来の約1.4倍に高まるという。


 

12/9 美容需要見越し、人工炭酸泉装置事業を展開
三菱レイヨン・クリンスイ

浄水器、医療用水処理装置などを販売する三菱レイヨン・クリンスイ(東京都)は9日までに、タイなどアセアン地域や中国の市場で、美容室やエステティクサロンなどをターゲットとした人工炭酸泉装置事業を展開していくことを決めた。同社によると、タイには現在、10万店を超えるヘアサロンが存在し、市場規模は2006年から10年にかけて1.5倍に拡大。美容に関する意識が高く、炭酸ガスを溶け込ませた「人工炭酸泉」装置の需要があると踏んだ。展示会等への出展も加速させる。

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