【タイ進出動向】丸善製茶、シンハ子会社と製茶工場を設立 他

経済成長を続けるタイで、躍動する日系企業の“いま”を伝えるビジネストピックを紹介

シンハ子会社と製茶工場を設立。現地生産通じて競争力を確保
丸善製茶

【今週のビジネストピック】丸善製茶、シンハ子会社と製茶工場を設立 他

緑茶の製造・販売を手掛ける丸善製茶(静岡市)は、タイで現地生産を開始するため、ビールメーカー大手シンハ・コーポレーションの子会社ブンロート・ファームと合弁会社を設立。このほど専用工場が完成し、稼働を開始した。来月初めにも販売をスタートさせる。健康志向の高まりを受けて、タイでも緑茶飲料や抹茶菓子などの人気が高く、新たな需要が喚起されるものとして注目を集めている。  合弁会社は「丸善フード(タイランド)」。両社の折半出資。工場はブンロート社が保有するチェンライ県の茶畑に隣接した土地に建てられた。工場は2ライン。600ライ(96ヘクタール)の茶畑から収穫された茶葉を原材料に、深蒸し茶、浅蒸し茶、ティーバック、玄米茶、粉末茶などを製造する。当初生産比率は粉末が50%、茶葉とティーバックが25%ずつの見込み。  年生産能力は当初は140トンを予定するが、稼働状況を見定めたうえで来年末までに210トンまで引き上げる方針。まずはタイ国内のホテル、レストラン、カフェなどに供給する。一部小売も行う。安定的に生産できるようになったら、輸出も開始するという。台湾や香港、シンガポール、フィリピンなど近隣諸国から順に拡大していく。3年後の売上目標10億バーツ(約36円)を目指す。  タイで拡大が続く緑茶市場の茶葉は、中国やインド、ベトナム、スリランカなどからのもっぱら輸入品。日本からも年間100トンを超える緑茶が輸出されているが、価格の面で太刀打ちできていない。丸善製茶では競争力を増すためにも現地生産が不可欠と判断し、広大な茶畑を持つブンロート社との合弁化を決めた。

【写真】日本の緑茶市場は縮小傾向だが、世界の市場はこの10年間で4割も拡大した。写真は日本の茶畑(丸善製茶WEBサイトから)


 

12/11 成田で米国路線の乗り継ぎが便利に
全日本空輸

全日本空輸(東京都)は11日、2015年のサマーダイヤを発表した。バンコク線では、成田空港を発着する飛行機を増便。毎日運行1日往復2便とする。増便するのはバンコクを午前零時30分に出発し、成田に同8時40分に到着する便と、成田を午後4時55分に出発し、バンコクに同9時35分に到着する便。この結果、新たに就航する米ヒューストン便や既存のワシントン、ニューヨーク、シカゴなどの米国航空各路線との乗り継ぎの利便性が格段に増すという。


 

12/16 発泡ポリプロピレン製造の孫会社を設立
JSP

自動車や家電向け衝撃緩衝材を製造販売するJSP(東京都)は16日までに、シンガポールにある子会社を通じてグループ100%出資となる孫会社をサムットプラカーン県のアジア工業団地内に設立、タイで現地生産を開始すると発表した。新会社はJSP Foam Products (Thailand) Co., Ltd.。総投資額は約6億円。発泡ポリプロピレンを製造販売する。


 

12/17 タイで冷凍トラックのボディー生産を開始
ディー・ティー・ホールディングス

物流事業のディー・ティー・ホールディングス(東京都)は17日までに、自動車のボディーを製造するための子会社をサムットプラカーン県バンプー工業団地内に設立した。新会社はJAPAN BODY MANUFACTURING CO., LTD.で、当面は需要の伸長が期待される冷凍トラックのボディーに特化した生産体制を採る。80%を出資し、残りを電気式冷凍機を提供するビューテック(愛知県)が負担する。

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