【タイ進出動向】曙ブレーキ、自動車市場の回復見込み工場建設 他

経済成長を続けるタイで、躍動する日系企業の“いま”を伝えるビジネストピックを紹介

自動車市場の回復見込み工場建設。ブレーキ用鋳鉄部品を現地供給へ
曙ブレーキ

【今週のビジネストピック】曙ブレーキ、自動車市場の回復見込み工場建設 他

ファーストカー減税の反動や政局の混乱から低迷が続いていた自動車市場が回復してきたことから、ブレーキおよびブレーキ用摩擦材の開発・生産・販売を手掛ける曙ブレーキ(埼玉県)は、鋳鉄部品メーカーの真岡製作所(栃木県)と共同でタイに自動車向け鋳鉄部品工場を建設することを決め、このほど定礎式を行った。すでに両社出資の合弁企業A&M Casting (Thailand) Co., Ltd.を立ち上げており、2015年10月の竣工を目指す。
定礎式は12月上旬に、工場が建設されるラチャブリー県ラチャブリ工業団地で行われた。タイで縁起が良いと好まれる9の数字にちなみ、午前9時9分から開催された式典には、両社の関係者のほか工業団地運営会社の代表ら約50人が参列した。
新工場の敷地面積は約3万7000平方メートル、建屋面積は約5000平方メートル。当初投資額は22億円を予定している。出資比率は曙が74.9%、真岡が25.1%。工場の完成は16年半ばを見込む。8月にはブレーキキャリパー用鋳鉄部品などの生産を開始する。17年中までは月産600トンを、18年以降は最大で月産1300トンの生産を予定しているという。
東部チョンブリー県アマタナコン工業団地では完全子会社のアケボノブレーキ(タイランド)が操業をしており、ラチャブリー県で生産された部品はアマタナコンの工場向けに供給される。現地生産により大幅なコストカットを見込む。他社への販売も視野に入れる。
タイの自動車生産市場は2014年が大幅に落ち込んだものの、15年以降は回復し、17年以降、250~270万台へと急速に伸びると業界では予想されている。

【写真】12月2日に執り行われた新工場の定礎式(ラチャブリ県、同社WEBサイトから)


 

12/18 業務用チョコレート製造の合弁会社設立
不二製油

食品油脂・食品素材加工の不二製油(大阪府)は18日、シンガポールにあるパートナー企業McKeeson Investment Pte. Ltd.との間で、タイで業務用チョコレートを製造販売するための合弁会社の設立を発表した。新会社はFREYABADI (THAILAND) CO., LTD.。資本金は最大で500万米ドル(約5.9億円)。同社のシンガポール子会社とMckeeson社が折半出資する。所在地は東部ラヨーン県。3月にも設立を予定している。


 

12/22 防火設備システムの米2社の株式取得
高千穂交易

エレクトロニクス商社の高千穂交易(東京都)は22日までに、タイやシンガポールで防火設備のシステム設計や保守点検サービスを行う米系企業2社の株式を取得し、子会社化することを決めた。買収されるのは、タイのガードファイヤー社とシンガポールのガードファイヤー・シンガポール社。同社は2011年に、防災機器などを扱う米系企業を買収し、東南アジア市場に参入した。


 

12/24 空調用コントーラ等生産の新工場が完成
アズビル

制御・計測機器メーカーのアズビル(東京都)は24日までに、傘下の現地法人アズビルプロダクションタイランドを通じて、東部アマタナコン工業団地内で建設を進めていた新工場が完成したことを明らかにした。従来のレンタル工場で生産していた温度調節計のほか、空調用コントローラ、光電センサなどを生産する。新工場の敷地面積は約2万平方メートル。床面積は約7800平方メートル。

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