マスク不足で思うこと

空港職員もほぼ100%がマスクをつけている
第29回

マスク不足で思うこと

写真・文/吉田一紀

節分を過ぎ、まだ寒さは残るが日も少しずつ長くなり、春の訪れを感じるようになってきた。しかし困ったニュースが世間を騒がせている。新型コロナウイルスである。例年ならこの時期、インフルエンザの猛威が話題となるが、これほどの騒ぎにはならない。
 それはきっとコロナウイルスが外来種の病気だからだろう。日本の国土は360度、見事に海に囲まれている。そんな天然のバリアがあるからこその安心度があるように思える。でも、それだけに海外からのコミットに不慣れな面も確かにあり、特に新種の恐ろしいウイルスなどと言われると、なおさら過剰に流布されるのだろう。
 東京ではマスクがほぼ完全に店頭から姿を消した。ドラッグストアはもちろん、スーパー、コンビニ、百円ショップまで…。これはPM2.5で困っているバンコクもそうかもしれないが、東京はとにかくより極端に反応してしまう気がする。
 オリンピックを控えた東京は、外からのものにもう少し強い免疫を持ってほしい。成田空港にいて、ふとそんなことを感じた。

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