“おとぎ話”はタイでも続く

キングパワーがエアアジア親会社の株を購入。真の狙いは中国人の取り込みか

 

 タイ免税店大手キングパワーは13日、タイ格安航空会社(LCC)最大手、タイ・エアアジアの親会社でありアジア・アビエーションのタッサポン氏(タイ・エアアジアCEO)が保有する株式約40%(タイ・エアアジアの約21%にあたる)を約79億バーツで取得。残りの約60%もTOB(株式公開買い付け)により購入する予定で、予算は120億バーツ。飛ぶ鳥を落とす勢いの同社が、満を持して航空業界に進出する。
日本人にもお馴染みのエアアジアは、タイのLCC市場のシェア41%を占める。12年に上場し、創業当時2機だった航空機は現在50機超で、第1四半期の売り上げは10億900万バーツ(前年比20%増)。一方、ライバルのノックエアは、第1四半期の売り上げは4億6595万バーツ、前年比183・05%減というから、その差は歴然。シェアは前年比27・93%から今年は19・67%に転落。もはやタイのLCC業界は、エアアジア“一強状態”となっている。
キングパワーは、ご存知の通り、イングランド・プレミアリーグ覇者・レスターシティFCのメインスポンサー。創立133年目で優勝という“現代サッカーのおとぎ話”を成し遂げたのは記憶に新しい。14日の記者会見でウィシャイ社長は「昔から航空ビジネスに興味を持っていた。当初、日本の関西空港で免税店をオープンする予定だったが、その資金を株の購入に回した」と話している。
今回の買収劇の背景には、増加する中国人観光客の取り込みがあるとされる。現在、エアアジアの利用客の約2割が中国人で、キングパワーで製品を購入する中国人は600万人とも700万人とも言われている。同社長は、ラヨーン県ウータパオ空港に中国からの直行便を増やし、搭乗前にキングパワー製品をネット注文で受け付け、機内で受け取れるシステムを進行中だという。
今年タイを訪れた中国人はすでに約800万人。観光・スポーツ省によれば、年内に1000万人を突破すると見込む。中国人観光客の1日消費単価は6346バーツで、他国の4950バーツと比べても圧倒的で、中国人が魅力的に映るのは当然だろう。
果たしてキングパワー×エアアジアは、追い風が吹くインバウンドの台風の目になれるだろうか―。

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