インラック首相が失職、混迷続く

インラック首相が失職、混迷続く

総選挙or改革が争点に。タイの政情は進歩しているのか、後退しているのか……

昨年11月から続いてきた一連のデモ騒動に、ようやく一つの区切りがついた。2014年5月7日、憲法裁判所は、インラック首相が2011年にタウィン事務局長を異動させた人事に対して、違憲という判断を下し、結果、首相は失職となった。

当時、同人事に署名したチャレーム労働相やキッティラット財務相、プラシャー副首相ほか計9名も連座し、同じく失職。

また、訴えを起こした反政府寄りの上院議員らは新しい首相の任命も提案したが、憲法裁判所はこれについては聞き入れなかったという。後任はタイ貢献党のニワッタムロン副首相兼商務相が暫定首相として、代行を務める。

さらにインラック元首相は、コメ買取制度に絡む職務怠慢についても上院で弾劾裁判が行われるとされ、全上院議員の5分の3の賛成で5年間の公民権も停止。一部では、刑事告発されるという説もあり、有罪となれば収監される可能性もあるとのこと。反政府デモにとっては、“悲願の勝利”という形で結実した。

今後、注目されるのは、赤シャツ隊の動向と総選挙実施の2点となる。赤シャツ隊については、これまでバンコク以外で行われる集会が主だったが、10日にバンコクのアクサ通り(ナコンパトムとバンコクの境界付近)で大規模な集会を決行した。まだバンコクの中心地までには及んでいないものの、最悪のケースは反政府デモとの衝突であり、それは軍の介入を意味する。ただし、赤シャツ隊のリーダーは暴力を行使することを否定しており、現時点で衝突の可能性は低いとされる。

総選挙は現状7月20日が有力とみられているが、これについては反政府デモを率いるステープ元副首相が「選挙よりも改革が先。選挙は実施させない」と終始、頑なな姿勢を貫いている。

混迷する政情不安の第2ステージ。選挙が先か、改革が先か、それともウルトラCが起きるのか。今はまだ何とも言えないのが実情である。

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