タイから「屋台」が消える?

タイから「屋台」が消える?

「移転先は墓場」「なぜ夜間はOK?」困惑する出店者の募る怒り

国家平和秩序維持評議会(NCPO)が屋台規制に乗り出した。シーロム通り(サラデーン交差点からナラティワートラチャナカリン交差点)の出店許可を、夜間(18時半以降)のみとし、日中(夜明けから18時まで)の営業が禁止される。また、夜間営業についても傘の色の統一や出店場所を限定させるなど、規制を強化するという。今後、昼に営業する屋台(400店)を10月末までに移転させる方針だ。

今回の規制について、ウィシャイバンコク都知事代行は、「シーロム通りの屋台が歩行者や車の通行を妨げているから」と話す。バンコク都は、先月、セントラルワールド近くの屋台についても、警察と協力し、歩道上で営業する屋台を強制撤去している。NCPOも、ビーチリゾートのホアヒン、プーケットなどで、観光客に高額な料金を請求する悪徳屋台を、閉め出したばかりだ。

移転を余儀なくされた出店者には、新たな場所を準備するそうだが、売上が立つかどうかの保証もなく、店主にとっては、まさに青天の霹靂。シーロム通りで20年以上、屋台を出すドゥアンさん(47)は「夜はいいが、昼はダメという理屈は理解できない。交通の妨げになるならば、出店できるスペースを確保できる道路を整備すればいい」と憤る。同じく出店者のワーさん(53)も「歩行者に迷惑をかけないよう努力してきた。悪いのはルールを守らない一部の新参者だ。役所が用意した移転先は、人も少なく、我々に墓場に行けというのか」と怒りをあらわにする。

タイの屋台は、住民から観光客まで毎日多くの人が利用する風物詩。本当に交通の妨げだけが理由なのだろうか。すぐに浮かぶのが、屋台出店に絡む所場代徴収といった利権構造へのメス。そもそも同通りでの屋台営業は禁止されているため、出店者らは、毎月500バーツの罰金を役所に払っているという。にもかかわらず、同通りで数店舗を営業する店主は「出店場所は早い者勝ち。空いている場所は、毎月7,000〜8,000バーツで貸している」と明かす。無法地帯を規制するのは、極めて当然の行為なのだろう。

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