労働者の97%が債務者

月収1万5千B未満。個人の借金増に政府が救済策

 

借金救済に政府が乗り出した。タイ中央銀行は17日、個人による借金の返済条件を債権側との交渉などを盛り込んだ覚書を16の商業銀行と締結するとともに、「借金返済サポートクリニック」を6月1日から開設し、返済相談を受け付ける。


ご多分に漏れず、タイの家計債務は過去10年以上膨らみ続け、2015年の家計債務総額は国内総生産(GDP)比で81%。これは世界的に見ても、借金大国と揶揄されるニッポンよりも高い数値である。


タイ商工会議所大学ビジネス予測センターによれば、月収1万5,000バーツ未満のタイ労働者の97%が借金を抱えており、1世帯当たりの借金額は平均13万1,479バーツ。前年比10.4%増加した。ただ、タナワット所長が借金の理由について「住宅や自動車に充てる比率が高まっているので、それほど心配はいらない。金利の安い金融機関からの借り入れが増えている」と話す通り、一昔前に問題視されたヤミ金(高利貸し)からの借金は減少傾向にある。


さらに、国家統計局は00年〜11年の家計債務動向を公開。それによると、00年の平均月収1万2,150バーツに対して、11年には同2万3,236バーツと国民所得は大幅に増えている。それに比例して、1世帯当たりの家計債務も同6万8,405バーツから同13万4,900バーツに増えた。つまりは所得増にして、借金額も上がったに過ぎない。一方、タナワット所長は「問題は、未払い率が高まっていること」とも指摘。調査では、借金を抱える人の78.6%が「期日を過ぎたことがある」と回答しているという。


「はたらけどはたらけど猶(なお)わが生活楽にならざり、ぢっと手を見る」と歌人石川啄木は残したが、タイの事情は少し異なるようだ。債務の多くは、住宅や自動車などの消費行動が原因。失業率が1%で推移する同国で仕事の心配はない。物欲を抑え、計画的に購入すればきちんと支払えるはずだ。“ご利用は計画的に”である。

 

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