外国人事業法改正の現状

外国人事業法改正の現状

英字紙「バンコク・ポスト」が報じた衝撃的な内容が波紋を呼んでいる

11月9日に英字紙「バンコクポスト」が報じた内容が注目を集めている。それは「タイ軍政が外国人事業法(FBA)を改正する」というもの。FBAとは、外資とタイの合弁会社の株所有率の取り決めなど、外国人がタイで事業をするために定められた法律であり、その規制を強化することが検討されているという。

同紙の取材に応じた日本大使館の齊藤貢次席公使は「とても懸念しています。改正の内容によっては撤退する企業やタイ企業との提携を止める企業も出てくるでしょう」とコメントし、もし改正が実施されれば、日系企業約5000社のうち、45%を占めるサービス業の99%になんらかの影響出るとみている。続けて、「日系企業はタイで長年に渡り、事業を続けてきました。しかし、突然の改正によって、信頼関係が崩れることを危惧しています」と話した。

商務省事業開発局のポンパン局長は13日に「外国法人」の定義を再確認、FBA違反者に対する罰則強化などの7項目を見直すと発表。今後、意見交換を重ね、12月に第一次改定案を起草する。

また、17日の記者会見で同局長は「外資の促進」「既存事業に悪影響を及ぼさない」など、まるで外国企業に気遣ったかのような原則に沿って進めると明らかにする一方、タイ企業の違法な“名義貸し”の罰則強化、外資が経営権を握っている合弁会社は“外国企業”と見なす、など具体的なことにも触れている。

後日、改めて日本大使館関係者に確認すると商務省が改正を検討しているのは確かで(既に公聴会も開催された)、大使館は、既に進出している日系企業のみならず将来進出する企業へ悪影響が及ばないよう商工会議所とも連携しつつ働きかけている。

まさに“寝耳に水”。クーデターからわずか数日後、タイ軍政は商工会議所に「安心して企業活動を続けてほしい」と約束し、日系企業に期待を表したが、今回の内容は真逆のこと。今年は政情不安などの影響から業績を伸ばせなかった企業も数多く存在し、今の時期にネガティブな情報は避けたいはず。現在、国会が機能していないため閣議によっていきなり施行される可能性もあるが、今後も状況を見守る必要がある。

【写真上】今年8月、日本電産の永守社長と会談したプラユット首相は、外資の促進を約束した

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