発足から6ヵ月。プラユット暫定政権の採点簿

多くの聴衆を前に、自身の実績を語るプラユット暫定首相

多くの聴衆を前に、自身の実績を語るプラユット暫定首相

 

GDP成長3%、国民の約6割が高い評価を与えるのも、
景気回復は外国頼み

2014年9月12日に発足したプラユット暫定政権は17日、「6ヵ月間の実績」を発表。

冒頭、プラユット暫定首相は自身の政権運営について「民政移管までのスケジュールに沿って進行できている。経済状況は回復していないが、発足前の混乱期に比べれば良くなっているはずだ」と評価した。続いて、経済担当のプリーディヤトーン副首相が登壇。経済成長を示すGDP成長率が、「第1Q(1〜3月)は前年同期比で約3.0%増加するだろう」と見込んだ上で、マイナスが続く輸出にも触れ「各国が景気刺激策を打ち出せば改善する」と若干の希望的観測を込めた。

同日の発表後、各省庁はこぞって同暫定政権下における各々の成果を発表。チャッチャイ商務相は20日、タイの主力輸出品“コメ”について「2014年の輸出量は約1000万トンでコメ輸出世界一に返り咲いた」と鼻息荒く語った。チャッカモン工業相も負けてはいない。同省によれば、6ヵ月間で、新たに新設・増設された工場は、2528件で投資総額は2289億バーツ、約9万人以上の雇用を生んだという。

このままいけば、今年の投資総額は、約6000億バーツに達すると予想。最後は、ソムマーイ財務相から「政権下での税収入が9700億バーツ(対前年同期比3.9%増)だった」と、“実績”という二の矢三の矢で軍政を盛り立てた。

各省庁の成果ラッシュが続くなか、世論調査機関のドゥシットポールが発表したのは、国民アンケートによるプラユット暫定政権の採点簿。それによると、「デモがなくなった(約88%)」、「汚職問題に取り組んでいる(約80%)」、「国が平和になった(約86%)」といった好意的な回答が多く、全体の57%が「希望が持てる」と国民の評価は上々。

逆に、軍政下では「物価が高くなった(約88%)」、「自由と権利が制限されている(約84%)」など、低い評価を受けた部分もあるものの、「失望を感じている(約14%)」との回答から見て取れるように、概ね高評価を得ている。

うがった見方をすれば、良い部分のみを大本営発表として流す政治の十八番=世論操作だが、現軍政の人気は決して低くはない。民政移管はいつ頃か。まずは近々、発表される新憲法草案を見定めてみたい。

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