タイの民政復帰は1年以上先

タイの民政復帰は1年以上先

NCPOがロードマップを示す。民政移管への環境整備を本格化

6月27日、タイ軍事政権「国家平和秩序維持評議会」(NCPO)のプラユット議長は定例放送「幸福を取り戻そう」のなかで、「暫定憲法はすでに作成された」と明かし、新たなロードマップを示した。
それによると、停止した2007年憲法に変わる暫定憲法は、NCPOの法制部会で秘密裏に作成され、7月中に国王の承認を求め、8月にも制定するという。それをもってスタートする民政移管までの道筋は左記の通り。

まずは、暫定憲法制定後の1ヵ月(9月)をめどに立法議会(定数200)を招集し、暫定内閣を発足させる。議会メンバーは、NCPO主導で選定され、同時に暫定首相を指名して組閣=暫定内閣の発足といった具合だそうだ。

そして、ここからが今回のクーデターの肝でもある、“平等な選挙”実現に向けた「改革評議会(定数250)」なる組織の設置に移る。メンバー選定は、各県(77都県)から5人(計385人)の代表を選出させ、その中から、NCPOが独断で77人を選ぶ。残りの定数173人は、NCPOが設置する10組の選定委員会が各50人(計500人)を選んだ後に、やはりNCPOが173人に絞り、77人と合わせた250人を選定する。ちなみに、同評議会に政治家は入れず、10月発足を目指す。

同時に、NCPOは暫定憲法ではない、新憲法作成にも着手する。新憲法草案委員は、改革評議会(20人)、内閣(5人)、立法議会(5人)、NCPO(5人)の各代表35人で構成。

公布までを時系列に説明すると、前述の改革評議会(今年10月発足)が、まずは平等な総選挙を実施するための「改革案」を憲法起草委員会へ提出する。その案をもとに起草委員会は新憲法案を起草し、立法議会などの承認を経て、2015年7月に公布する予定だ。

つまり、総選挙実施は「新憲法誕生後の3ヵ月先」(プラユット議長)との話からも、選挙を経た首相が誕生する真の民政移管には、少なくとも1年以上はかかる。タイの民政復帰への道のりは遅々として“進んでいく”。

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