賛否両論が続くタイのカジノ構想。観光地パタヤへの設置は実現するのか?

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賛否両論! ぶち上げられた構想にプラユット暫定首相は「国民に聞いて」

“カジノ”で一攫千金。このロマン溢れるフレーズに夢を抱く人も多いだろう。日本でも「カジノ構想」は有力政治家らの提案で、たびたび話題となってきたが、未だ実現していない。

そんなカジノ案がタイでもぶち上げられた。2015年6月15日、タイ国家改革評議会(NRC)地方行政委員会の有志議員12人は、合法的なカジノの設置に関する構想を、ティアンチャイNRC議長に提出する考えを明らかにした。有志議員の一人であるアーナン少将は、「タイは、外国人観光客数も多く、合法的なカジノを設置すれば、外貨収入の増加や雇用の創出につながり、タイ経済の成長に寄与する」と鼻息荒く語った。まずタイ屈指の観光地“パタヤ”への設置を検討するという。

とはいえ、ギャンブル=悪いイメージがつきまとうカジノだけに、肝心要のティアンチャイ議長は「カジノ案は、NRCの改革リストには入っていない」と一蹴。プラユット暫定首相は「国民に聞いてほしい」とさじを投げてしまった。ところが、逆風ばかりでもないようだ。警察庁のソムヨット長官が「利用者の条件を定めればよい」と賛成を表明すると、「シンガポールやミャンマー、マカオといった合法カジノを設置する国を研究する必要がある(カジノに詳しい識者のサンシット氏)」、「自分に権力があれば、合法カジノをオープンさせたい(タニンCPグループ社長)」と追い風論が相次いだ。

それもそのはず。タイのカジノ論争は今に始まったことではない。過去には、ラマ2世時代にカジノは合法だった。それがラマ5世のときに「国民がギャンブルにハマり過ぎた」として禁止されたものの、その後、タクシン、サマック、インラックといった近年の政権下では、「(カジノ)収益が経済を後押しする」として、何度も提案されてきた。警察庁は、タイには1000ヵ所以上の違法カジノが存在し、起因のひとつに「合法カジノがないから」と認めている。さらに、チュラロンコーン大学の調査結果では、タイの近隣諸国にある合法カジノを多くのタイ人が利用し、年間400億バーツがつぎ込まれるほど、資金が国外へ流出しているという。

今後も賛否両論が続きそうな“カジノ構想”。果たして、どうなるのか注目したい。

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