隆盛! タイ中古車市場

すでにASEANでは中古車市場トップのタイだが、Eコマースによりさらなる拡大を目指す相

 

活性化の兆しあり? 新トレンドとなるか

 


日本より高価にも関わらず、新卒でローンを組んでまで自動車を購入するタイ。それもそのはず。タイでステータスを表すアイテムのひとつである自動車は、誰もが抱く夢であると言っても過言ではないだろう。

タイ国内の自動車販売は成長を続け、日本やアメリカ、ヨーロッパと同じタイミングで新型車も市場に投入されるなど、販売促進にも大きく貢献。中古車売買については、実店舗に赴くのが通例にも関わらずASEANでは業界トップ。市場規模は約4,900億バーツ、年成長率は9.6%以上だという。

そして、ついには、東南アジア最大の中古車Eコマース「カーサム」が参入。査定・見積・値段交渉、支払いまでがわずか24時間で終了という、タイ中古車業界では異例のスピード対応だ。同社のワサワットCEOは「課題でもあった時間のロスが無くなり評判は良い。今年は400%の売上を目指している」とコメント。マレーシアにある同本社の戦略としては、アメリカやヨーロッパ、中国、シンガポールなどの投資家から集まった約6億2,700万バーツは、タイ支店の強化のために使用。運営を任されているワスターグループも、今回のプロジェクトへ約3,300万バーツの投資を検討しているという。同氏は「弊社の参入により、タイの中古車Eコマース市場は活性化していくだろう」と話している。

一方で、中古車向けローンもさらに充実。イオンフィナンシャルサービスのタイ現地法人「イオンタナシンサップ タイランド」は、中古車向けローン「イオン・オートローン」の提供を開始。返済期間は最長7年で、利子は年3.5%から。年内にもバンコク首都圏の中古車販売店400カ所でのサービスを開始し、2020年までに全国にサービス網を拡大する見通しだ。

一足早く、中国ではAI(人工知能)やビックデータを中古車Eコマースで活用し、アメリカの某大手中古車Eコマースの3倍にも上る台数をオンライン経由で販売しているという。著しく経済成長を遂げるタイでも、新トレンドとなるか。今後の行方を見守りたい。

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