米中貿易摩擦、影響は?

緩和か激化か。揺れ動く動向と、タイ側の見解

休戦の兆しか。1日、アルゼンチン首都ブエノスアイレスで開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせ、トランプ米大統領と習近平(シー・ジン・ピン)中国国家主席が首脳会談を実施。米中貿易摩擦を巡り、一定の歩み寄りがみられたと報道されたが……。同会談後の4日、トランプ氏は90日間という日程を設け、中国との協議で合意できなかった場合、5745品目(2,000億ドル相当)に対して25%の追加関税を発動するとし、やはり気の抜けない状況は続く。

今年に入り激化した両国の制裁関税の応酬、トランプ米大統領の心変わりなど、いつ“戦い”が勃発するか穏やかじゃない国も多いだろう。それはタイも然り。輸出相手国として、2017年輸出総額1位の中国(294億3,304万ドル、12.4%)、次いで米国(265億3,663万ドル、11.2%)と、タイにおける両国の影響力は非常に強い。その動向によっては、大きな損失の恐れもあると言われてきた。

少しおさらいすると、今年7月、米国は中国製品818品目(340億ドル相当)に対して25%の追加関税を発動。それに対して中国も同日に、米国製品545品目(340億ドル相当)を対象に25%の追加関税を発動。以降、2回にわたる応酬が繰り広げられてきた。

両国の対立について、タイ貿易政策戦略室(TPSO)のピンチャノック局長は、「先日の会談を受け、貿易と投資収益が安定すれば、タイの輸出に対してもプラスに働くだろう」と言及。一方で、元タイ通商代表部・パーンプリー氏はさらなる激化を懸念。「中国から米国へ向けた輸出が急減すれば、中国の生産拠点を支援するタイ製品の輸出も減少するなど、ダメージは大きい」と見解を示す。

しかしながら、今年10月までのタイの輸出額は2,114億ドルと昨年同期比8.2%増。年間目標に掲げていた前年比8%達成も遠くはないと言われ、経済拡大のムードが漂う。また、個人消費の回復兆候も。米中関係による緊張は免れないが、自国の方針を旗振りに、来年に向けて弾みをつけたいところだ。

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