プラユット首相続投へ!?

下院過半満たず、政策の実現に暗雲も

総選挙の大勢がついに決した。現軍事政権を支持する政党は16日現在で16党となり、下院での総獲得議席数は137議席に上る。上院250議席は現軍政が事実上選べるため、両院合わせて387議席が親軍政派となり、両院750議席の過半数376議席をクリア。次期首相にプラユット暫定首相が選ばれるのはほぼ確実とみられる。

下院選の内訳はこうだ。主要政党の下院獲得議席数はタクシン元首相派の「タイ貢献党」136、プラユット暫定首相が所属する「国民国家の力党」115、反軍政の「新未来党」80、反タクシン派の「民主党」52、タクシン派から寝返った「タイ誇り党」51。この他、小規模政党15党22議員が現在、「国民国家の力党」への支持を表明している。

現軍政の次期政権樹立が有力視されているが、実際に政府として機能できるかは依然不透明だ。重要法案を可決するには下院で半数以上の賛成が必要だが、親軍政派は今現在、114議席足りない。この状況下では反軍政派が次期首相に対し、不信任決議を突きつける可能性がある。

政情不安は経済発展の停滞にも繋がりうる。世界銀行は今年のタイ実質GDP(国内総生産)成長率を前年比0.3ポイント減の3.8%と予想。その一因に「総選挙1カ月後も新政府が樹立できておらず、投資家の信頼を失っている」点が挙げられている。

盤石な政権が海外投資家から望まれる一方、国民の一部は現軍政に疑惑の目を向けている。理由は、プラユット暫定首相の弟や友人、陸軍司令官のアピラット氏ら身内の上院議員選出。ネット上では「この選任は適切か」と疑問の声が上がっている。

5月24日には国会が開かれ、月末には新しい首相が選任されるが、これはあくまで通過点。問題はその後、次期政権が政策を実行できるかだ。鍵となるのは「民主党」や「タイ誇り党」など、親軍政か否かの立場を明らかにしていない4党118議席の行方。政情安定化にはまだ時間がかかりそうだ。

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