約1兆円! 景気刺激策を発動

減速する市場消費、現状打破のための3本柱とは

7月半ばの新政権発足から1カ月余り。政府はいよいよ“本格的な景気回復の実現”に向け、本腰を入れる姿勢を国民に示した。

タイ国家経済社会開発委員会は19日、今年第2四半期のGDP(国内総生産)の伸び率が2.3%と過去5年で最低を記録し、GDPの見通しを5月時点の3.3〜3.8%から2.7〜3.2へと下方修正すると発表した。また発表の3日前には、ウッタマ財務大臣が経済閣僚会議を実施。この中で、総額3,160億バーツ(約1兆円)の予算を投じて国民支援に着手することを明言。次のような対策を講じるとした。

まず1つ目は、水不足により甚大な被害を被る農家への救済策だ。銀行では既存の貸出金利の引き下げや返済期間の延長、早期復興のための融資といった便を図るという。

続いて2つ目に挙げられたのが、2017年より導入される「福祉カード」の拡大だ。これは全国に1450万人いるとされる年収10万バーツ以下の低所得者層に対し、毎月一律500バーツを給付するというもの。今回は8〜9月の2カ月間に限り、特別補助金を1人につき500バーツ上乗せする他、65歳以上の高齢者にはさらに500バーツ、6歳以下の子どもを持つ家庭には300バーツが給付される。しかしながらこれには約200億バーツというバラマキ予算が財源とされるため、根本的な改善策となり得ないことは想像に難くないだろう。

さらに最も賛否を呼ぶのが、3つ目の観光政策だ。国内旅行業の押し上げを目的とする同政策では9月26日〜11月30日の期間中、アプリで申請を行った18歳以上の受給希望者に対し、国内旅行資金として1人につき1,000バーツを支給。加えて、3万バーツ以下の旅費の15%を還元する予定だという。政府としてはこれにより電子商取引の促進も期待したい考えだが、「雨季はそもそも旅行に適さないため、給付の期間が短すぎる」「支援金額が少額過ぎて魅力を感じない」などと、早くも国民の不満が目立つ結果となっている。

まずは今回の対策が低迷する個人消費に弾みとなるか否か、期待して見守るばかりだ。

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