観光経済の要 門戸開放、いざ

外国人向けの“コロナ保険”販売で インバウンド再開に向け一歩前進

外国人ビジネスマンの入国規制が緩和され、世界の国々との“ソーシャル・ディスタンス”が徐々に縮まりつつある。

となれば旅行業が国内総生産(GDP)の2割を占める観光立国だけに、次は一にも二にも経済を潤す訪タイ旅行者を迎え入れたいところ。

そこで浮上するのが国民と旅行者双方の安全確保、そして有事の際の補償問題だ。

そんな状況下の今月2日、保険委員会事務局は10月よりタイ入国を希望する外国人向けに新型コロナウイルスに係る保険を販売すると発表した。

これは先般発表された「プーケット・モデル」の始動に伴って誘致を促進したい政府と民間の損害・生命保険会社16社が共同で企画。

渡航前72時間以内に発行された英文の健康証明書「Fit to Fly Health Certificate」及びPCR検査の陰性証明書の保持者を加入対象に、タイ国内で感染した場合には最大で320万Bを迅速に支払うというもの。

各社サイトから出国前に加入でき、保険期間は最長1年間。

掛け金は出発国の感染リスクによって1回1,600〜4万3,200Bの範囲で設定され、同事務局では旅行者への便宜と景気回復の一助を狙うと意気込みを覗かせる。

なお、同保険はあくまで任意であり、現時点では上記2種の書類提出と補償額320万B以上の医療保険に加入という条件を満たせば入国が可能とされている。

世界的に見てもタイは“コロナ封じ”によく対応し、ようやくインバウンドの再開が現実味を帯びてきたと言えるだろう。

非常に残念ながら発表の翌日に101日ぶりの新たな感染者が発生し、10月1日の開始を予定する「プーケット・モデル」の延期に否定的な発言もあることは否めない。

しかしながら、玄関口となるプーケット国際空港では既に外国人旅行者の受け入れに向けた模擬演習を完了。

検疫や追跡システムの強化、隔離施設までの安全な誘導など手順を確認し、来る日に備えているという。

「禍福(かふく)は糾える縄の如し」という先人の言葉通り、やがてこの状況は好転する。

できることなら、避寒地リゾートとしての需要が高まる年内を目処に落としどころが見つかることを願ってやまない。

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