カレン族と現代を繋げる
「ソップモエアーツ」を支えたい


チェンマイ発祥ブランドである、布とバスケットのお店「ソップモエアーツ」。
そのボランティアスタッフとしてバンコク店の立ち上げから関わってきた
磯村真沙子さんに、裏方としてお店を支えてきたその想いを尋ねました。

 

チェンマイから南西に280キロ離れた山間部の小さな郡が、ソップモエ。そこで暮らすカレン族の伝統的なバスケットや、繊細な織り物を使った雑貨などを製作・販売するのが、「ソップモエアーツ」です。製品の作り手は、もちろんカレン族。

ブランドの始まりは、遡ること40年前。当時20代だった現オーナーのケント・グレゴリー夫妻が、ソップモエの村を訪問。現代社会から孤立し、収入を得る術がなかったカレン族の環境を改善しようと、スウェーデン政府の開発援助を得て支援を始めます。最初の10年で栄養指導や衛生環境の改善に取り組み、次の10年で今の商品に繋がる技術と売り上げを還元する流れを浸透させていきました。

「ケントさんは、確固たる信念を持った人。カレン族をサポートしたいと10年間そばで暮らし、信頼関係を築き上げました。本当にすごい人です」と、ケントさんへの敬意を語ります。続けて、「私は商品を作れないけれど、その良さを伝えることはできる」ともそうしてソップモエアーツとともに、新たな道を歩き始めました。

最後に決めるのは自分。
迷いや後悔はありません

ご主人の仕事の関係で、タイで暮らし始めたのは1996年。 「初めてソップモエアーツの商品を見たのは、バンコクで開かれる『クラフトフェア』でした。ひと目見て、そのキメ細やかさと質の高さに引き込まれたんです」と、当時を振り返ります。それまでの仕事一筋から一転。新たな人生の始まりだと思い、ずっと考えていた社会貢献活動を実践していきます。

「祖父と母が、織り物やカゴなど日本の伝統工芸品が好きで、幼少期からモノづくりに触れる機会が多かったんです。一流のものを見てきた経験があるので、ソップモエアーツの商品を見た時に『これはいい!』とピンと来ました」。それから、イベントの手伝いなどでお店に携わるようになり、チェンマイの拠点から磯村さんの自宅に商品が送られてくるように。

「さすがに自宅で管理するのは限界があって(笑)。ケントさんに提案したんです。バンコク支店を作った方がいいって。彼は、私がお店を見てくれるならやってみようと言ってくれて、今に至ります」。

そんなバンコク店は、来年で20周年。最近では、クッションやテーブルクロスなどに使えるファブリックフェアや、商品を作る時に出る端切れを使ってブローチやピアスを作るワークショップを新たに開催。20人以上のキャンセル待ちが出るほどの大盛況だったと言い、今後も定期的に続けていきたい、と磯村さん。競合が増え、待っているだけでは人は来ない時代になってきているからこそ、自分たちから仕掛けていきたいと想いを口にします。

「実はこのワークショップ、お店のボランティアスタッフが企画し、準備から現場の運営まですべて担当してくれたんです。手先の器用な人、PRが得意な人など、それぞれの特技を生かして実現しました。思い起こせば、これまで関わってくださったボランティアの方々は延べ150人以上。精神的にもみなさんに支えられたからこそ、お店を続けてこれました」。

作り手不足や後継者問題など現場の課題を抱えながら、磯村さんが考えるのはこれまでと違うサポートの形。バンコクだけでなく、自身がバイヤーとして買い付け、日本へ展開できないか…などさまざまに模索している最中なのだとか。ぶれない芯を持つ磯村さんならきっと、自分が納得する答えを

そんなバンコク店は、来年で20周年。最近では、クッションやテーブルクロスなどに使えるファブリックフェアや、商品を作る時に出る端切れを使ってブローチやピアスを作るワークショップを新たに開催。20人以上のキャンセル待ちが出るほどの大盛況だったと言い、今後も定期的に続けていきたい、と磯村さん。競合が増え、待っているだけでは人は来ない時代になってきているからこそ、自分たちから仕掛けていきたいと想いを口にします。

「実はこのワークショップ、お店のボランティアスタッフが企画し、準備から現場の運営まですべて担当してくれたんです。手先の器用な人、PRが得意な人など、それぞれの特技を生かして実現しました。思い起こせば、これまで関わってくださったボランティアの方々は延べ150人以上。精神的にもみなさんに支えられたからこそ、お店を続けてこれました」。

作り手不足や後継者問題など現場の課題を抱えながら、磯村さんが考えるのはこれまでと違うサポートの形。バンコクだけでなく、自身がバイヤーとして買い付け、日本へ展開できないか…などさまざまに模索している最中なのだとか。ぶれない芯を持つ磯村さんならきっと、自分が納得する答えを見つけ出すのでしょう。

壁掛けを織るカレン族の女性。今でも多くの女性が民族衣装を手作りし、日常着としている


PROFILE
磯村 真沙子 Masako Isomura
「ソップモエアーツ」バンコク店ボランティアスタッフ(代表)。1955年、北海道生まれ。IT企業の営業マンとして国際的に勤務。96年、来タイ。97年、同店のボランティアを開始。バンコク店を運営しながら、チェンマイへ打ち合わせに向かうなど多忙な日々を送る。好きなものはコーヒーとデニッシュ、ワインと前菜。ご主人と高校2年生の息子と3人暮らし。

 


Sop Moei Arts

手伝ってくれるサポーター募集!
不定期でワークショップも開催

1995年にチェンマイ本店、98年にバンコク店オープン。鮮やかな色味と伝統技術、モダンなスタイルが融合されたオリジナル商品が特徴。
[問い合わせ]
Address: 8 room 104, Sukhumvit 49 Rd.(ラケットクラブ内)
Tel: 081-639-4869(日本語)、02-119-7269
営業時間: 火〜土 9:30〜17:00
Website: www.sopmoeiarts.info


編集部より
自分の考えを持ってパワフルに活動する磯村さん。「体力って半分は気力だから」と明るく笑うその姿は、すてきに年齢を重ねてきた証。思わず悩みを相談したくなるようなかっこいい女性でした(山形)

取材・文 山形 美郷


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