居酒屋からタイ全土へ “本物の日本料理”と“活気”を


お店に一歩入ると、元気に迎えてくれるスタッフにホッとし、
帰る時には、お腹と一緒に心も満たされていることに気づく。
そんな居酒屋「なぎ屋」を切り盛りする、草薙圭一さんの店づくりの信念とは。

 

「一緒に、世界を見にいかないか」。

今から10年以上前。東京の串焼き屋で働いていた草薙さんにそう声をかけたのは、幼なじみの長田さん。現在は、「なぎ屋」など飲食店を経営する「株式会社オープンダイニング」の代表取締役であり、同じ会社で取締役を務めるのが草薙さんです。当時、すぐには首を縦に振らなかったそうですが、長田さんの説得は1年ほど続き、その真剣さに心が動いたと、草薙さんは笑いながら振り返ります。

スクンビット・ソイ26にある日本街にタイ初店舗を構えたのは、2010年7月。開店当日から行列ができ、その列は数カ月後まで続くという幸先のいいスタートでした。タイ人のお客さんが増えるとともに、メニューも強化。“串焼き専門店”という位置づけで始まった「なぎ屋」でしたが、年を重ねるごとに新たなスタンスを築いていくのでした。

「1号店のオープンから数年経って、メニューを一気に増やしたんだよね。だからと言って質が下がったわけでは決してない。ひとつのお店の中にいくつもの専門店が入っているイメージ……ひと言で言えば、総合居酒屋だよ。レベルの高い、ね」。

とにかく、自分たちが
どれだけ本気か伝えたかった

日本食ブームが激化する一方で、これまでにタイを去っていった飲食店も数知れず。残る店と去る店。その違いはいったいなんなのでしょう。

当時、日本食レストランに日本人スタッフの姿はなく、日本から出資をして運営はタイ人任せなところがほとんどだったと草薙さん。「自分たちがどれだけ本気かどうか。どれだけタイで日本食を、日本の居酒屋を本気で根付かせたいか、お客さんにもスタッフにも伝えたかった」と熱を込めます。その想いとともに、立ち上げから毎日欠かさずにやり続けてきたのが、スタッフ全員で「なぎ屋の心」を読み上げるという開店前の朝礼です。その言葉に、“なぎ屋の全て”が詰まっていると草薙さんは言います。

「タイ人に合わせて店づくりをするという気は一切なかった。日本の居酒屋なんだから、日本のやり方を貫こうと決めていたんだよね。タイ人スタッフたちは戸惑っていたし、恥ずかしくて声を出せない人もいたよ。けど、こっちが揺らいだらスタッフも揺らいじゃう。だからこそ、朝礼から閉店まで、スタッフの前で気を抜くことはなかった」。

最初は、ただ言葉をなぞっているだけだったスタッフも実際にお客さんと接することで、お客さんを楽しませたいという気持ちが態度に現れるようになったと草薙さんはうれしそう。

「なぎ屋は元気と威勢のよさがウリです! 祭りと縁日の喧騒を楽しんでいただきたい! ……(「なぎ屋の心」から抜粋)」。朝礼では、今日も活気ある声が響きます。そんなお店では、昨年から少しずつイベントを開催中。今月開催された「夏祭り」では、プラカノンにある飲食店に声をかけてブースを展開し、朝から晩まで大盛況。「競合であり同志でもある飲食店とプラカノンの街全体を盛り上げたかった。これからも、おもしろいイベントを仕掛けていくよ」とニヤリ。何よりも自分自身が楽しむことを忘れない草薙さんでした。

今月6日にプラカノン店で行われた「夏祭り」イベント。子どもたちはマグロ解体ショーに興味津々

 


PROFILE
草薙 圭一 Keiichi Kusanagi
「株式会社オープンダイニング」取締役。1974年生まれ。茨城県出身。2001年から飲食業界に勤務し、2010年タイへ移住。同年「なぎ屋」1号店を日本街にオープン(代表取締役は幼なじみの長田さん)。好きな言葉は「ピンチはチャンス」。リラックス方法はマッサージ。趣味は釣り。

 


なぎ屋

活気あふれる日本居酒屋 日タイ各6店舗を展開中!

日本街店、トンロー・ソイ13店、トンロー通り店、ゲートウェイエカマイ店、アソーク店、
プラカノン店の6店舗に加え、寅圭も展開中! 海釣りイベントも開催。詳細はトンロー・ソイ13店(店長・ミッチー)まで。
Tel:02-185-2363
Website:www.nagiya-bkk.com


編集部より
「長田とはもう夫婦みたいなもんだね。お互いがやると言ったことに反対はしないし、それぞれが決めた考えをサポートするだけ」と草薙さん。取材中、隣にいた長田さんとの間に流れる穏やかな空気が、二人の関係性を表していました


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