過去の経験を今に活かす
不妊治療専門コーディネーター


「IVF(In Vitro Fertilization=体外受精)」を中心とした不妊治療専門
クリニックの医療コーディネーターとして、患者さんを支える理恵さん。
「過去があるからこそ、今がある」。そう振り返る彼女について。

 

「バンコクIVFセンター・ラップラオ(以下IVFセンター)」に勤め、もうじき7年目を迎える理恵さんがタイに移住したのは、1990年。初めてタイを訪れた時の感動と居心地の良さ、タイ人男性との恋愛を機に移住を決意しました。

タイで暮らし始めてまず驚いたのは、その医療水準の高さだと理恵さん。

「日本に住んでいた頃、子宮内膜症の一種である『チョコレート嚢腫』が破裂し、倒れたことがあります。医師からは『手術は無理です。残念ながら妊娠も難しい』と告げられ、薬を飲み続けてきました。ところがタイに来て、夫の家族の勧めで病院に行ったところ『手術できる。50%の確率で妊娠もできます』と言われたんです。目の前が開けたようでした」。

けれどその後、理恵さんを待っていたのは二度の流産。待望の第一子を授かるまで、不妊期間は5年以上にわたりました。そして三度目の流産の末、第二子は諦めることに……。「何年経っても不妊期間や流産の時の心と身体の痛みは忘れることができません。けれども、それがあるからこそ患者様の気持ちに寄り添えますし、その辛さを受け止めることができると思っています」。理恵さんにとって、同じような悩みを抱える患者さんと向き合うことは、自分の辛かった過去と向き合うこと。その痛みを胸に抱えながら今に活かす道を、理恵さんは選びました。

一番辛いのは、患者様。
私はうれし涙だけ流します

IVFセンターでの理恵さんの業務は、不妊治療専門通訳兼コーディネーター。さまざまな国から訪れる患者さんの中で、理恵さんは日本人を対象とした通訳を行っています。「私の仕事は、医師と患者様の想いを繋げること。診察室では通訳に徹底し、患者様が疑問や納得がいかない時に補足しています」。

けれど、業務はそれだけでは終わりません。治療に向き合いながら生まれる悩みやストレス、不安など、精神的な面でもサポートしています。

多岐にわたり年々厳しくなっているタイの法律は、不妊治療に関しても同様。治療を始めるには、夫婦の同意が必要となっています。「多くの日本人女性は、ひとりで思い悩む傾向にあるのですが、それは自分自身を責め、追い詰めることに繋がります。不妊の原因が夫婦両者にある場合も多いので、ご夫妻で理解し合い、納得して始めてもらえれば」と理恵さんは考えます。

そんなサポートのひとつとして自ら情報を発信しているのが、ブログです。最新のクリニック情報や不妊治療の現状、自身の過去などが細かく綴られています。

「自分の経験や知識を発信することで、同じような境遇で悩んでいる方々の役に立てばという想いはもちろんですし、付け加えるならば、自分自身を文章で残しておきたいという気持ちで2年半前から始めました」。今、確実に、その情報を求めてブログを閲覧する人は増えています。

もちろん、どんなに高度な生殖補助医療を受けたからといって、成功率は100%ではありません。理恵さんは、「どんな結果になろうとも、ここで治療してきてよかったと思って頂けるよう、毎日患者様に寄り添い、支えていくだけです」と、決意にも似た言葉を口にします。

アットホームな空間を目指す「バンコクIVFセンター・ラップラオ」

アットホームな空間を目指す「バンコクIVFセンター・ラップラオ」


PROFILE
ブンラクサースック 理恵
Rie Boonruxsasook
1960年、東京・下町生まれ。某大手企業で仕事に時間を注ぐ中、90年にタイ人の旦那さんと出会い、タイへ移住。2度の流産を乗り越え長男を授かる。さまざまな仕事を経験しながら、2012年から現職に。在タイ28年目。ストレス解消法は、ひとりでホラー映画鑑賞。好きな言葉は「Stay Strong」。

 


バンコクIVF センター・ラップラオ

日本人コーディネーターが常駐する不妊治療クリニック

アットホームな空間で高度な医療技術を提供。バンコク都内の交通費は全額負担。また見学のみ(無料)もお気軽にご相談ください。※理恵さんのブログは下記まで。
[問い合わせ]
Address: 659, Pradit Manudham Rd.
Tel: 02-933-1584〜6
Blog: bangkokivfcenter.blog.jp
Website: www.bangkokivfcenter.com


編集部より
短く整った髪、凛とした瞳、ピンと伸びた背筋。自分の意志を持った強くかっこいい女性だと感じた理恵さんの第一印象でしたが、取材を進めるうちに、自分の痛みと向き合ってきたからこその強さだと気づきました(山形)

取材・文 山形 美郷


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