“長く、深く働ける人材を”
系企業のための求人サイト運営


高校時代から、企業のトップに立つ経営者の考えに向き合ってきた尾埼さん。
人材業界に踏み込んで、20年以上。タイで立ち上げた求人サイト
「JOBSUGOI.COM」に、これまで培ってきた経験が活きていました。

 

登録する日系企業は500社以上。求人を希望する登録者も6万人を超え、少しずつ認知度が高まってきたと話すのが、タイで唯一、日系企業のための求人サイト「JOBSUGOI.COM(ジョブスゴイ)」を運営する尾埼さんです。

離職率が平均20%前後と高いタイでは、人材育成がうまくいかず、悩みを抱える日系企業も少なくありません。そこに着目し、サイトを立ち上げたのが2014年でした。「それまで日系企業の方々から聞いていたのが、日本文化を全く知らずに入社したタイ人が、その規律の厳しさや体制に戸惑い、すぐに辞めてしまうこと。そのズレを解消するために何ができるか、考え始めました」。

そうしてタイの人材業界をリサーチ。疑問を抱いたのが、日本同等の紹介料でした。人材紹介会社を通して採用が決まったら、その分の紹介料が支払われるのは当然ですが、日本とタイでは離職率に大きな差があります。それなのに同等の紹介料を払うのは、企業にとって負担ではないか……。だからこそ尾埼さんは、希望者にも採用側にもギャップが生まれないよう“日系企業のため”の求人サイトを宣言し、日系企業に興味のある人材だけを集めてミスマッチを解消。「優秀な人材に低予算で出会える」との評判が広がり、立ち上げから2年後には、日本最大級の転職サイト「イーキャリア」を運営するソフトバンクグループの「SBヒューマンキャピタル」をパートナーに獲得。その名をタイ国内へ浸透させていきました。

“とりあえず”載せておこうと
思ってもらえる存在になれたら

「尾埼さんが初めて人材業界を意識したのは、高校時代。「父親が経営するヘッドハンティング会社のデータ入力を手伝っていたんです。何千件もの企業を見ながら、なんでこの人は採用されたんだろう? この企業にはどんな人が合うだろう? と興味を持つようになったのがきっかけでしたね」と振り返ります。大学進学後も手伝いは継続。さまざまな企業の経営者や人事部長と会う経験を重ねていきました。20代前後の若者が企業のトップと話をする。物怖じしてしまいそうな状況ですが、尾埼さんはいつも通り。

「経営者であり、人材ビジネスの大先輩である父親に直接仕事を教わっていたので、外部の人でも特に怖いことはありませんでした。むしろ、父親のほうが怖い(笑)。けれど今は、その厳しさが教育だったんだとわかります。自分が上に立つ時のために育ててくれたんだなと」。

そうして、さまざまなケースに対して“解決策”を柔軟に提案できるようになった尾埼さん。現在は、サイト運営という異なる立場でタイの人材業界に関わり、時には大学に足を運び、就職イベントやセミナーを開いて学生たちにメッセージを発信することも。「まだ知名度は低いけれど、力のある日系企業はたくさんあるよと、より多くの選択肢を提示します」。1回のイベントで約500人の登録者が集まると言い、日系企業への興味の高さが伺えます。

そんな尾埼さんが、自身のスタッフ面接を行う時に見るポイントについて尋ねると、“真面目さ”とシンプルな答え。

「修得するまでのスピードは違えど、人間の能力に大きな差はないと思うんです。会社のために真面目に頑張ってくれる人が来てくれればと思うだけですね」。常にフラットな立場で周りが見える尾埼さん。その頭の中では、新しい人事採用のカタチが動き出しています。

趣味のゴルフは、親交を深める絶好の場でもある


PROFILE
尾埼 将範 Masanori Ozaki
1976年、神奈川生まれ。「尾埼コンサルティング」代表取締役。工学博士、MBA(人事・組織戦略)を取得。父親が経営する「グローバルリサーチ社」で人材コンサルタント及びヘッドハンターとして勤務(現代表取締役)。人材業界で20年以上の経験を持つ。2014年に求人サイト「JOB SUGOI.COM」を開設。リフレッシュ方法はゴルフ。

 


JOBSUGOI.COM

登録者数は6万人以上! 頼れる求人サイト

「良い人材がなかなか採用できない」「採用にかかるコストが高い」…そんな悩みをお持ちの日系企業様のための求人サイト。採用方法や戦略のご相談など、お気軽にご相談ください。
[問い合わせ]
E-Mail: info@jobsugoi.com
Tel: 098-323-7400(日本人直通)


編集部より
本誌を通して取材してきた日系企業の方々の口からこぼれるのは、タイ人と働く上での“課題”と新たな“気づき”について。そんな企業をサポートするため、一定の距離から冷静に分析し、提案を続けてきた尾埼さんの話に、興味は尽きません(山形)

取材・文 山形 美郷


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  1. タイで人気のリクルートウェブサイト「JobThai」は、上半期の累計登録者が同期前年比で11%上昇。現在サイト利用者は1000万人以上で、登録者は前年同期より25%増え、90万人となった。  同社によると、2019年上半期で最も求職したのは25〜34歳で全体の58.7%を占めた。業種別ランキングでは「飲食業」がトップ。入国ビザの緩和により、観光スポットなどの飲食店が増えたことが要因とみられる。2位には政府政策の東部経済回廊により「自動車産業」がランクイン。3位以降は「サービス業」、「建築業」、「小売業」と続く。  同社セーンドゥアンCOOは、「求人数は政府の経済政策に大きく関係している。現在の労働者は将来のタイ経済発展の重要な力だ」と話している。  一方、アメリカ系リクルート会社「マンパワーグループ」が行った人材技術の開発研究によると、ITの発展によりデジタル・ロボット化が進んでいるとした。今後はこれらをコントロールできる技術者の存在が欠かせなく近い将来、IT技術者の需要が確実に伸びると予想される。また、今ある企業がITエンジニアを5倍に増やすことで、製造業などの分野で機械化が進み、労働者数は大幅に減ると予測している。  時代によって求められる能力は変化する。これに対応できる人材になることが、生きていく上で重要になっていくだろう。
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  5. タイの英字新聞「バンコク・ポスト」は5日、新政府の閣僚7人を集め、「ROADMAP TO SUCCESS : UP CLOSE WITH THAILAND’S NEW MINISTERS」と題したフォーラムを開催した。テーマが示す通り、タイ経済の成長に向けた方針を各大臣が発表。主要産業である輸出のテコ入れから低所得者向けの政策まで、幅広い分野で議論が今後進みそうだ。  先陣を切ったのは、ウッタマ財務大臣。「タイ経済は輸出に大きく依存している」と重要性を強調した上で、米中貿易戦争がタイの輸出低迷に繋がっていると指摘した。  そこで、ジュリン商務大臣はASEAN10カ国に日、中、韓、豪、インド、ニュージーランドを含めたASEANプラス6との自由貿易協定(FTA)の締結を進める。世界のGDPの3割を占めるこの16カ国との貿易を促進し、輸出額を回復させたい考えだ。5年間の軍政時代にFTAが解除された欧州についても、民政移管後を機に協定が復活するとの期待を示した。  スリヤ工業大臣は米中貿易戦争のメリットに注目する。同氏は経済が冷え込む中国の代わりに、投資マネーをタイにシフトさせるべきと主張。特に自動車業界と東部経済回廊(EEC)への投資支援策には力を注ぐという。  ソンティラットエネルギー大臣はタイを「東南アジアの電力センター」とする構想を披露。タイで大量に生産されているパーム油の活用などにより、電力コストを下げたいと話した。  他にも「医療用大麻の合法化」(アヌティン保険大臣)、「医療観光の促進、地方都市へのインバウンド需要喚起、eスポーツの国際大会開催支援、ビニール袋の削減」(ピパット観光・スポーツ大臣)、「『GRAB』の合法化や交通系ICカードの一元化、PM2.5対策、運賃値下げ」(サックサヤーム運輸大臣)、「主要農作物における最低・最高価格の設定」(ジュリン商務大臣)などの政策が挙がった。  いよいよ本格的に動き出した新政府。国民から真に支持を得て、長期政権となれるか。プラユット内閣の真価が問われる。
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