【アセアン】11月の東南ア製造業、9カ月ぶり悪化から脱する

【亜州ビジネス編集部】

英調査会社IHSマークイットが1日発表した東南アジア諸国連合(ASEAN)の2020年11月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は50.0で、前月の48.6から上昇した。新型コロナウイルスの流行によって3月から景気拡大と悪化の分かれ目である50以下が続いていたが、9カ月ぶりに悪化から脱した。7カ国のうちインドネシアなど3カ国で前月から数値が上昇し、ベトナムなど4カ国で低下した。

数値が最も良好だったのはシンガポール(51.7)で、前月52.0から低下したものの2カ月連続で50以上を維持した。インドネシア(50.6)は前月の47.8から拡大に転じた。10月中旬にジャカルタ特別州が新型コロナ対策の活動制限を緩和したことで生産高が増え、新規受注も改善した。タイ(50.4)は前月の50.8から下落。これら3カ国が50以上となった。

一方、ベトナム(49.9)は前月51.8から下落して悪化に転じた。台風18号と21号の影響で生産高が減少した。ミャンマー(43.2)は前月30.6からの伸び幅が7カ国で最大だった。

マークイットは11月PMIの50回復について、東南アジアの製造業の安定化に曙光がさしたと説明。生産高が今年1月以降で初めて上昇し、同時に過去2年半で最大の伸び幅になったと指摘した。企業は人員削減を継続しているものの、削減規模は2月以降で最少になったとしている。


亜州ビジネスASEAN
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