【アセアン】東南アの自動車生産、10月は30万台、タイは回復傾向

【亜州ビジネス編集部】

東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の自動車業界団体が加盟するアセアン自動車連盟(AAF)によると、2020年10月の域内6カ国の自動車生産台数は前年同月比16.3%減の29万9817台だった。

新型コロナウイルス流行の影響で大きく落ち込んでいるものの、下げ幅は4月をピークに6カ月連続で縮小。最大の生産国であるタイで回復に向かっているほか、国内販売が伸びているマレーシアとベトナムでプラス成長が続いている。

タイの生産台数は2.2%減の14万9360台となり、1年ぶりに2桁減から脱した。1トンピックアップトラックを中心に国内販売向け車両の生産が回復している。

ベトナムは、6月末に始まった国内生産車の登録料減額が追い風となり、4カ月連続で2桁増を記録。

また、減税措置の導入で販売増が続くマレーシアもプラスを維持した。

一方、生産台数が2番目に大きいインドネシアと5番目のフィリピンは引き続き2桁の減少。両国とも新型コロナの新規感染が依然として多く、経済回復が緩やかなものとなっている。

域内8カ国の新車販売台数は18.4%減の24万5424台だった。下げ幅は前月(14.2%減)から拡大したものの、台数は2月(24万5539台)以来の水準に回復。インドネシアとフィリピンで落ち込みが加速した一方、ベトナムで8カ月ぶりに増加し、全体を押し上げた。タイは集計にズレが生じており、前年同月と単純比較した場合は3.9%減だが、実質的には1.4%減となる。

1〜10月の生産台数は36.8%減の222万3874台、販売台数は33.9%減の188万5443台だった。インドネシアは生産、販売とも半減している。


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