【亜州ビジネス編集部】
新型コロナウイルスの流行でテレワークやオンライン学習へのニーズが高まる中、中国でタブレット型パソコンのフル生産が続いている。
メーカーの中には、販売台数が前年比で560%増加したところもあるという。同時に、主要材料であるパネルの在庫不足と値上がりも顕在化。価格は海外向けで約1〜2%、国内向けで約3%上昇している。中国新聞網が2日付で伝えた。
家電量販大手の蘇寧易購によると、2020年第4四半期(10〜12月)に深センエリアだけで3万台以上のタブレット型パソコンを販売した。前年同期に比べて67%の伸びを示している。ブランド別では、華為技術(ファーウェイ)の販売台数が同年4〜12月に194%増、アップル(iPad)が107%増。聯想集団(レノボ・グループ)については、560%増と急拡大した。一部では入手困難なモデルも出ているという。
国内だけでなく、海外向けの輸出も好調だ。20年1〜9月の輸出台数は21.8%増の1553万台に膨らんだ。
一方で、主要材料であるパネルの供給不足が深刻化。日本のガラス基板メーカーが生産を停止したこともあり、在庫不足が鮮明化している。
タブレット型パソコン品薄解消時期について、専門家は「早くても2021年の第1四半期(1〜3月)以降。パネル価格は当面、高止まりが続くだろう」と予測している。