【アセアン】日本の東南ア向け直接投資が7割増、中国向けの4倍

【亜州ビジネス編集部】

日本貿易振興機構(ジェトロ)が発表したリポートによると、2021年上半期の日本の対外直接投資で、東南アジア諸国連合(ASEAN)向けは67.1%増の2兆2000億円と大きく拡大した。

生産拠点として中国よりもASEANを拡充させる動きがグローバル企業の間でみられ、中国向け投資の4倍以上となった。

ASEANでは特にシンガポール向けが3.5倍の1兆2334億円と急伸。化学・医薬が9192億円と大きく、金融・保険業も818億円と目立った。化学・医薬の投資は、日本ペイントと同国塗料大手で親会社のウットラムグループによる塗料事業の統合などが影響したとみられるという。

タイは8.9%減の2537億円で、前年割れだったものの金額はASEANで2番目の規模。化学・医薬(628億円)、金融・保険業(529億円)、輸送機械器具(477億円)などが大きい。

インドネシアは9.7%増の2104億円。ベトナムは非製造業の好調で4.9%増の1419億円と拡大し、業種別では不動産業(354億円)が最も大きかった。

同期の中国向けの投資は29.8%減の4781億円と縮小した。賃金水準の差が要因となり、日本企業に限らず米国や韓国の企業でも中国からASEANへのシフトがみられるという。


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