【タイ】通信大手トゥルーと携帯3位DTAC、合併に基本合意

【亜州ビジネス編集部】

通信大手トゥルー・コーポレーションと携帯電話サービス3位のトータル・アクセス・コミュニケーション(DTAC)は22日、両社が合併することで基本合意したと発表した。

トゥルーは傘下に携帯電話2位のトゥルームーブHユニバーサル・コミュニケーション(TUC)を擁しており、合併後は携帯事業で国内最大手になる見通し。来年3月までに合併条件などの詳細を詰める。

トゥルーはタイ大手財閥チャロン・ポカパン(CP)グループの傘下。一方、DTACはノルウェー通信大手テレノールが筆頭株主となっている。合併後の新会社には、CPとテレノールが同率を出資する方針。タイ証券取引所(SET)への上場は維持する。ただ、合併前に両社株の公開買い付け(TOB)を実施する計画で、買い付け価格はトゥルーが1株5.09バーツ、DTACが47.76バーツを予定。ともに直近1カ月の移動平均価格に25%上乗せした額となる。

新会社は両社の既存事業を引き継ぐほか、1億〜2億米ドル規模のベンチャーキャピタル(VC)ファンドを立ち上げ、デジタル事業のスタートアップに投資する。

トゥルーは携帯電話や固定電話などの通信サービスを提供。携帯電話の加入数では、2020年時点で国内シェアが33%に上り、数年前まで2位だった3位DTACの21%を引き離している。両社のシェアを単純に合計すると、最大手アドバンスト・インフォ・サービス(AIS)の44%を上回ることになる。


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