【アセアン】1月の東南ア製造業PMI、拡大ペースを維持

【亜州ビジネス編集部】

英調査会社IHSマークイットが3日発表した東南アジア諸国連合(ASEAN)の2022年1月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は52.7となり、景気拡大と悪化の分かれ目である50を4カ月連続で上回った。指数は前月から横ばい。生産高の伸びがやや減速する一方、輸出受注が好調だった。また、雇用が1年9カ月ぶりに拡大に転じた。

国別ではミャンマーを除く6カ国で50を超えた。タイは2カ月ぶりの50超。生産高が増え、購買活動が活発化した。ただ、需要が弱く、在庫の積み増しペースが加速。また、供給網の遅延や原材料価格の上昇が懸念材料となっている。

ベトナムは生産高、受注とも好調で、全体の指数は9カ月ぶりの高水準を記録。インドネシアは輸出受注の増加で指数が上昇した。

一方、マレーシアでは拡大基調が続くものの前月から指数が低下。原材料不足と価格上昇が生産活動の妨げとなった。フィリピンでは新型コロナウイルス変異株の流行と12月中旬に上陸した台風の影響で、先行きに不透明感が強まっている。

IHSマークイットは今回の結果について、指数が高水準を維持しており、ASEANの製造業は堅調に見えると指摘した。多くの企業が今後1年間の業況を楽観しており、新型コロナ変異株のオミクロン株についても影響が限定的との見方が優勢という。


亜州ビジネスASEAN
https://ashu-aseanstatistics.com/

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