【中国】京東「618」セール好調、取引額は過去最高7.63兆円

【亜州ビジネス編集部】

Eコマース中国大手の京東集団(JDドットコム)は18日、ネット通販セール「618」の総取引額(GMV)が3793億人民元(約7兆6300億円)に達し、過去最高を記録したと報告した。今年は5月31日午後8時から6月18日までセールを実施。6月1日にセールを開始した前年に比べて、GMVは10.3%増加している。香港紙・明報など複数メディアが20日までに伝えた。


中でも家電の売れ行きが好調。家電の新製品、中高級家電が人気を集め、その取引額は前年同期の5倍に膨らんだ。また、家電の平均単価は前年同期比で30%上昇している。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各地で行動制限が実施される中、中国では足元で家電の販売が伸びている。また、京東は地方政府と協力し、クーポン配布による消費刺激を図った。明報によると、同社は15の地方政府と連携し、総額7億人民元規模の消費クーポンを配布した。

ただ、全体のGMV増加率は前年(27.7%)に比べて大幅に鈍化している。香港経済日報によると、この伸びは過去最低水準だ。

「618」セールは、京東が創業記念セールとして2010年に開始したもの。現在では、主要Eコマースサイトがこぞって参加し、オンライン通販の一大商戦となっている。京東によれば、直近5年のGMVは17年が1199億人民元、18年が1592億人民元、19年が2015億人民元、20年が2692億人民元、21年が3438億人民元だった。

京東は取締役会主席で最高経営責任者(CEO)の劉強東氏が04年に創業。Eコマース企業としては、アリババに次ぐ中国2位の規模を誇る。買い付けた商品をインターネット上で販売する「オンライン小売」モデルを主力とするほか、アリババと同様にネット上の“売り場”を提供する「オンライン・マーケットプレイス」モデルを展開。さらに、自前で物流事業も展開。倉庫約1400カ所(総建築面積2500万平米)を保有する。


亜州ビジネスChina
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