【アセアン】域内5カ国の経済成長率5.4%予測、世銀が上方修正

【亜州ビジネス編集部】

世界銀行は26日発表した「東アジア・大洋州地域半期経済報告書2022年10月版」で、東南アジア主要5カ国の22年の国内総生産(GDP)伸び率を5.4%と予測し、前回予測(22年4月)の4.9%から引き上げた。ロシアのウクライナ侵攻や米国の金融引き締め、中国のゼロコロナ政策を受けて4月に大きく下方修正したものの、新型コロナウイルス関連の規制緩和や輸出回復を受けて上方修正した。

5カ国はインドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム。ベトナムは前回発表の5.3%から7.2%へ大幅に上方修正した。マレーシアは5.5%から6.4%、フィリピンは5.7%から6.5%、タイは2.9%から3.1%にそれぞれ引き上げた。インドネシアは5.1%で、5カ国で唯一、前回予想から据え置いた。

世銀は5カ国の予想を引き上げたものの、アジア太平洋地域全体では5.0%から3.2%に下方修正。多くの途上国は再び成長軌道に乗ったが、中国経済が厳格なコロナ政策で減速することが大きいとしている。中国の22年のGDP成長率は前回予想の5.0%から2.8%に引き下げている。

23年の成長率予想は、アジア太平洋地域で4.6%に回復すると予想。東南アジア主要5カ国は5.1%、中国は4.5%としている。


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