【アセアン】7月の域内自動車生産7%増、2カ月ぶりプラス

【亜州ビジネス編集部】

東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の自動車業界団体が加盟するアセアン自動車連盟(AAF)の集計によると、2023年7月の域内6カ国の自動車生産台数は、前年同月比7.0%増の36万2543台だった。前年同月を上回るのは2カ月ぶり。販売不振のベトナムを除く各国で生産が伸びた。

タイは4.7%増
最大生産国のタイの生産台数は4.7%増。完成車の輸出台数が30.1%増と大きく拡大し、生産を押し上げた。ただ、国内販売は自動車ローンの与信厳格化などで低調に推移している。7月は8.8%減の5万8419台で、台数は21年8月以来の低水準となった。輸入の電気自動車(EV)の販売比率が全体の7.6%まで上昇し、国内生産の落ち込みの一因となっている。

生産台数が域内2位のインドネシアも、タイと同様に生産が伸びる一方で販売が縮小した。生産では乗用車が4.6%増の10万3167台となり、4カ月ぶりに10万台を上回った。ほか、フィリピンは生産が14.4%増、販売が33.3%増と好調を維持している。マレーシアは生産販売とも2カ月ぶりのプラスで、共に3割増だった。

一方、ベトナムは引き続き低調で、生産販売とも20%近いマイナス。生産は8カ月連続の前年割れとなり、3月以降は2桁の落ち込みが続いている。販売台数は8月も26.9%減と大きく落ち込んだ。

1~7月の6カ国の生産台数は前年同期比5.7%増の248万5184台。新型コロナウイルス流行前の19年1~7月(244万7443台)を上回ったが、年初に比べるとやや勢いを失っている。1~7月の東南アジア7カ国の販売台数は1.3%増の190万4773台で、19年1~7月(198万5553台)を下回った。


亜州ビジネスASEAN
https://ashu-aseanstatistics.com/

この記事をSNSでシェア!


一番上へ戻る