【亜州ビジネス編集部】
自動車事業を主軸とする複合企業のアストラ・インターナショナルは2月27日、2023年の売上高が前年比5%増の316兆5650億ルピア(約3兆円)、純利益が17%増の33兆8390億ルピアだったと発表した。バイク販売と消費者金融がとりわけ好調で、最高益を記録した。
ホンダのバイク販売は22%増の490万台と好調。トヨタ車やダイハツ車、いすゞ車など自動車の販売台数は2%減の56万1000台だった。自動車バイク部門の利益は18%増の11兆4170億ルピアに拡大した。
重機・鉱業・建設・エネルギー(HEMCE)部門の利益はほぼ横ばいの12兆6640億ルピア。石炭価格が低下する中、コマツ製重機の販売台数が8%減の5300台に落ち込んだ。石炭開発の請負業務では生産量が11%増加。自社の石炭開発部門は販売量が1180万トンで、前年を19%上回ったものの、価格下落で売り上げは低下した。
金融サービス部門の利益は30%増の7兆8520億ルピア。消費者金融や自動車・バイクローンが増えた一方、焦げ付きが減った。生命保険部門も好調だった。
このほかの部門利益は、インフラ・運輸が85%増の9730億ルピア、情報技術(IT)が45%増の1090億ルピア、不動産が10%増の1420億ルピア。一方、農業は39%減の8410億ルピアで減益だった。
アストラは、23年はバイク販売と消費者金融が好調で過去最高益を記録できたと説明。24年は周期的な後退を予想しつつも、中核事業の強化と新事業への投資により長期的な利益基盤を固めるとしている。