【亜州ビジネス編集部】
電力大手YTLパワー・インターナショナル傘下のYTLデータセンターは、AI(人工知能)やML(機械学習)に適した高速処理サービスを提供する「YTL-AIクラウド」を開発すると発表した。AI半導体大手である米エヌビディアの最新技術を採用して世界最速級のスーパーコンピューターを構築し、これを基盤にサービスを提供する。
ジョホール州で開発中の「YTLグリーン・データセンター・パーク」内に「YTL-AIスーパーコンピューター」を構築する。エヌビディアが提供する新世代のGPU(画像処理半導体)モジュール「GB200 NVL72」や高速データ転送技術「NVリンク」を活用。演算能力は300エクサフロップスで、世界最速の一つとなる。データセンターは全体の電力容量が500メガワット(MW)で、太陽光発電で賄う。
アンワル首相は、マレーシアがAIとデータセンターの域内ハブになる重要なステップになるとしてこの事業に期待。付加価値向上や収入増加をもたらすと述べた。
YTLデータセンターはマレーシアだけでなく、域内に事業を拡大する考え。シンガポールでは2021年、12.5MWのデータセンターを運営するドゥーディドを買収している。