日本で毎年12月から1月にかけて行われる「全国高校サッカー選手権大会」。特に東京・国立競技場で行われる決勝戦はチケットが完売するほど注目を集める一戦。
一方タイの高校サッカーはそれほど知られる存在ではなかったのだが、先日行われたサッカーの決勝戦が大きな話題を集めている。
タイ東部チャチューンサオ県にあるモーントーン・ウィッタヤ学校。サッカー界ではほぼ無名に近い同校が、高等部7人制サッカー大会「7HD Sports Championship Football 2025」で怒涛の快進撃をみせたのだ。
503校が出場した同大会。名門校や強豪校が出場するなか、モーントーン高校は強豪校を次々と破り、準々決勝、そして準決勝へコマを進めていく。準決勝の相手は同じ東部の強豪校だったが、6-3という大差で見事勝利。最高の番狂わせをみせつけ、決勝への切符を手にしたのだった。
決勝の舞台はバンコク・スパチャラサイ国立競技場。会場には収容人数をはるかに超える3万人以上の観客が押し寄せ、場内は興奮のるつぼと化した。
対戦相手は資金も潤沢なチャイナート県自治体高校。序盤はフリーキックでモーントーン高校が先制するも後半に追いつかれてしまい、最後は1-2で破れ準優勝に終わった。
試合には負けてしまったものの、彼らの姿に「夢を見せてくれた」と称賛の声が殺到。さらに同校の地元チャチューンサオ県にサッカーフィールドが建設されることが決定するなど、高校サッカー界に大きな希望を与えた。
国民の心をつかんだ彼らの今後の活躍に期待したい。




