ATMの前で車内に子どもを残したままの車が盗難された。
現場から逃げる車と警察のカーチェイスの結末は…
カーチェイスといえばハリウッド映画の真骨頂。古くは名作ブリットに始まり、70年代に大ヒットしたフレンチ・コネンクション、最近ではワイルド・スピードなどが有名だ。今、そんな映画さながらのカーチェイスが、タイ南部の田舎町で起きたことが話題となっている。
南部パンガー県で1月17日、とある男性が街道沿いに車を停めてATMでお金をおろしていた。するとその隙をうかがっていた男が、鍵をつけっぱなしだった車に乗り込みその場から逃走。男性は車内に息子を残したままだったので、これは一大事だと慌てて警察へ通報した。
警察はもちろん緊急出動。犯人は追いかけられるも、何度かの急場を振り切ってパンガー県から県境を越えてクラビー県へと逃走。そこで犯人が逃げる車にトラブルが発生した。壮絶なカーチェイスが長時間に及び負担がかかったのか、左前輪のタイヤがパンク。たいがいはこの時点で走るのをやめて片がつくところだが、この悪漢は諦めが悪かった。道路との摩擦でタイヤはもはやその形を残しておらず、むき出しのホイールからは火花が散るという始末。
映画の世界ならあり得る話だが、こんな走りを本当にするとは驚きである。ちなみにカーチェイスの動画を撮ったのは、偶然に同じ道を走っていた救急車。こちらも映画の撮影班顔負けの根性である。
こんなパンク状態でさらに数十km走ると、さすがに犯人は車を乗り捨てて森の中へ逃げ込んだ。そしてつかの間のカーチェイス劇をした主人公は、あえなくお縄を頂戴。車内の子どもも無事に救出された。
