なぜお手伝いさんを「アヤさん」と呼ぶの?

在タイ日本人のあいだでは、お手伝いさんのことを親しみを込めて「アヤさん」と呼ぶ風習があります。しかし、タイ語で家事全般を担う人は「メーバーン(メー:お母さん、バーン:家)」と言うため、日本人コミュニティで独自に広まった呼び方と考えられています。

その経緯についてはいまだ謎に包まれており、いくつかの説がささやかれています。

異文化の中で生まれる言葉

たとえば、中国語の「阿媽(アマ)」に由来するというもの。
もともとは高齢女性を指す言葉でしたが、祖母や家事を手伝う高齢女性を意味するポルトガル語の「アイア」と混ざり合って、年齢にかかわらず“お手伝いさん”を指す言葉としても使われるようになったのではないかと考えられています。

一方で、「アヤ」という名前の日本人女性がきっかけで一般化したという説も。
異文化のなかで生まれた言葉には、その土地の歴史や交流の痕跡が刻まれています。
アヤさんという呼び名もまた、タイの多様な文化を映し出す、ひとつの象徴なのかもしれません。

皆様からの質問をメールで受け付けております。件名に「おしえてタイランド」と明記し、info@wisebk.comまでお送りください。頂いたご質問を精査し、本コーナーで解説いたします。個別にはお答えいたしません、ご了承ください。

この記事をSNSでシェア!

一番上へ戻る