コムローイとは、紙製のランタンを炎の熱気で膨らませたもの。
大きさは約150cmほどで、大規模な会場では1万基近くが一斉に打ち上げられる
大きさは約150cmほどで、大規模な会場では1万基近くが一斉に打ち上げられる
タイ北部の古都・チェンマイでは、タイ陰暦12月の満月の夜とその翌日、幻想的なコムローイの灯が夜空を彩ります。今年は11月5日、6日。かつてランナー王国の都として栄えたチェンマイは、今も独自のランナー文化が色濃く残る街。出家1年目の修行僧が天灯を放つ仏教行事が民間に広まり、厄払いを目的に発展したのが現在のコムローイです。
昨今の観光資源化に伴い、外国人観光客を対象とした有料会場も複数設けられていますが、タイ国内では「伝統行事ではない」との声もあり、複雑な思いを抱く人も少なくありません。
華やかな光景の裏に
さらに環境面や安全面での問題も。燃え残った部品が自然環境に悪影響を及ぼす恐れがあるほか、過去には落下したコムローイによる火災も発生しています。そのため、指定会場以外での打ち上げは禁止されており、許可区域内でも事前の届出が義務付けられています。
華やかな光景の裏には文化と観光、信仰と商業、そして自然と安全の狭間で揺れ動く現代タイの姿が映し出されています。
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